サルベストロールとレスベラトロール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/01/24 07:51 UTC 版)
「サルベストロール」の記事における「サルベストロールとレスベラトロール」の解説
実は、CYP1B1と代謝反応を起こす天然物質として、最初に発見されたのはレスベラトロールだった。ポッター博士は2002年の論文で、レスベラトロールがCYP1B1による代謝で、ピセタノールという抗ガン物質に変化することを発表した。しかし更なる研究の中で、レスベラトロールの濃度を上げていくと、自己阻害作用が発生することが分かった。高用量のレスベラトロールは、CYP1B1の代謝活性を遮断し、結果としてガン細胞にダメージを与えることは無かった。 レスベラトロールの研究結果により、天然抗ガン成分として振る舞う、別の食物由来化合物の探索が促された。研究チームは果物、野菜およびハーブ類の詳細な分析を行い、結果として20種類を超える天然食物由来化合物が発見され、分析されている。これらはいずれもファイトアレキシンという植物の二次代謝産物であり、CYP1B1で代謝され、抗ガン機能を持つ代謝物に変化する特性を持つ。ポッター博士は、 この新しいクラスの植物栄養素を「サルベストロール」と命名した。
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