サティアン建築の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/08/04 13:35 UTC 版)
多くの建物は信者の手で作っていた。通常、宗教団体の施設は既存建物の流用でない限り、それなりの(時として大げさな)装飾がなされていることが多い。しかし、サティアンはそういった装飾を排した、外見上工場としか思えない無機質かつ質素な建築様式であることが大きな特徴である。映画監督でミニチュア特撮作品も多く撮った山際永三は、信者になぜ倉庫のような建物ばかりなのかを質問したところ、「建物にお金をかけたくなかっただけです。なるべく実用的で、大勢が住めるところが欲しかった」と言われた。 また、教団は「毒ガス攻撃を受けている」と主張しており、外界の空気を遮断するためできるだけ窓を小さくしたり、コスモクリーナーに接続しているパイプを縦横に張り巡らすなど、殺風景な雰囲気をかもし出していた。オウム真理教の子供達は、保護された際、屋外で飛行機の音を聞くと毒ガス攻撃を受けているものとして屋内に逃げ込む者たちが大勢いた。 サティアン外部には脱走防止のためサーチライトまであった。サティアン内部には居住施設があるものの、教団は子供達にはほぼノータッチで、サティアンで遊ぶ子供が大勢いたが、「毒ガス攻撃を受けている」と主張されてからは、子供たちは屋内で遊ぶことが多かった(その間、親は修行をする)。なお、この居住施設は、大人用と子供用に分けられることが多い。 居住施設は一般信者は共同の部屋で「蜂の巣ベッド」と呼ばれる設備にすし詰めにされ(PSIも参照)、幹部でも2畳程度の独房のような個室しか与えられず、別格の広さが用意された教祖・麻原の個室でさえ、一般的な部屋と比べると飾り気がないものだった。
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