サイクリングロードの現状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/06/10 16:26 UTC 版)
「自転車道」の記事における「サイクリングロードの現状」の解説
サイクリングロードの設置場所は、河川敷がほとんどで、このほかに湖沼の沿岸、海岸、鉄道廃線跡が挙げられる。 自転車専用道路等の総延長は5113kmになるが、そのうちの90.8%は自転車歩行者専用道路が占める。このほか、河川敷や堤防上に設置された河川管理道路や緊急用道路は、一般の自動車・原動機付自転車による通行を禁じていることから、サイクリングコースとして使用されている例が多い。東京都内の荒川緊急用河川敷道路など、自転車愛好者にはサイクリングロードとして認識されているものが、実はあくまで河川管理道路であるということもある。 サイクリングロードは、設計上自転車の高速走行の快適性を重視し、ほかの道路と平面交差する箇所が市街地の一般道路に比べて少ないため、自転車の走行速度が速くなる傾向が強い。一方でこの構造的条件はランニングやウォーキングといった運動や散歩にも適している。またサイクリングロードや自転車道などと呼ばれていても、大部分で歩行者は排除されていない。このため歩行者の利用も多い。高速な自転車と大勢の歩行者が混在している状況で、両者の間にトラブルが多発し、主に歩行者から苦情が管理者に寄せられ、管理者としては対策として自転車に対して何らかの規制・措置を行う方向で動きが見られる。このことからサイクリングロードでは、自転車に対してスピードを落として歩行者に注意し優先するよう呼び掛ける標示や掲示物が目立つようになった。自転車歩行者専用道路に代表される自転車と歩行者が混在する状況に対しては、古くから自転車愛好者らによる批判がある。しかし両者を分離して自転車専用道路と歩行者専用道路を設置しようとする動きは、ほとんど見られない。
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