コールド‐プルーム【cold plume】
コールドプルーム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/22 05:32 UTC 版)
「プルームテクトニクス」の記事における「コールドプルーム」の解説
コールドプルームとは、周辺のマントルより温度が低く、マントル表層から中心部へ向かって下降するプルーム。コールドプルームの成り立ちはプレートテクトニクスと深く関係がある。大陸プレートと衝突した海洋プレートは海溝からマントル中に沈み込み、沈み込んだプレートは徐々に周辺のマントルと一体化していくが、大部分が比較的低温のまま、外部マントルと内部マントルの境目の深さ670kmの部分でいったん滞留した後、さらに内部マントルの底を目指して沈んでいく。何かのきっかけで下降流が複数寄り集まった場合には、強く大きな下降流が発生する。これはスーパーコールドプルームと呼ばれ、現在はユーラシア大陸のアジア大陸側の下に存在している。スーパーコールドプルームは周辺のプレートを吸い寄せるため、陸地を1か所に集めて超大陸を形成する原動力にもなる。 浴槽に木の葉を浮かべて栓を抜いたときを想像すると理解しやすい。水に浮いた木の葉は水栓の上に吸い寄せられて集まるが、地球では比重の小さい大陸地殻がスーパーコールドプルームに吸い寄せられる。現在ではインド亜大陸がアジアと衝突し、アフリカ大陸やオーストラリア大陸もアジアに接近しつつある。今は太平洋によって隔てられているアメリカ大陸もアジアに向かって移動しており、約2億年後にはほとんどの大陸が合体した超大陸(アメイジア大陸)が生まれると想定されている。(これとは逆に、将来的に新たなコールドプルームがユーラシア西部に出来ることで、大西洋が再び縮小に転じ、アメリカ大陸がユーラシア、アフリカ大陸の西岸に接近・合体するというシナリオもあり、これをパンゲア・ウルティマ大陸説と呼ぶ)
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