コンパクトな双曲曲面のセルバーグ跡公式とは? わかりやすく解説

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コンパクトな双曲曲面のセルバーグ跡公式

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/02 09:08 UTC 版)

セルバーグ跡公式」の記事における「コンパクトな双曲曲面のセルバーグ跡公式」の解説

コンパクトな曲曲面 X {\displaystyle X} を、軌道空間として、次のように書くことができる。 Γ ∖ H {\displaystyle \Gamma \backslash \mathbb {H} } ここに、 Γ {\displaystyle \Gamma } は P S L ( 2 , R ) {\displaystyle PSL(2,\mathbb {R} )} の部分群で、 H {\displaystyle \mathbb {H} } は上半平面であり、 H {\displaystyle \mathbb {H} } へは線型分数変換として作用する。 この場合セルバーグの跡公式は、一般場合よりも容易である。何故ならば曲面コンパクトであるから連続スペクトル存在せず、群 Γ は(同一視除き放物型もしくは楕円型となるからである。 すると、X 上のラプラス・ベルトラミ作用素スペクトル離散的となり、ラプラス作用素コンパクトなレゾルベント(resolvent)を持つ自己随伴作用素であるので、スペクトル実数となる。 0 = μ 0 < μ 1 ≤ μ 2 ≤ ⋯ {\displaystyle 0=\mu _{0}<\mu _{1}\leq \mu _{2}\leq \cdots } ここに、固有値 μ n {\displaystyle \mu _{n}} はラプラシアンの Γ-不変な固有函数 u ∈ C ∞ ( H ) {\displaystyle u\in C^{\infty }(\mathbb {H} )} である。言い換えると、 { u ( γ z ) = u ( z ) ,     ∀ γ ∈ Γ y 2 ( u x x + u y y ) + μ n u = 0. {\displaystyle {\begin{cases}u(\gamma z)=u(z),\ \ \forall \gamma \in \Gamma \\y^{2}\left(u_{xx}+u_{yy}\right)+\mu _{n}u=0.\end{cases}}} 変数代入して、 μ = s ( 1 − s ) , s = 1 2 + i r {\displaystyle \mu =s(1-s),s={\frac {1}{2}}+ir} とすると、固有値ラベル付けされる。 r n , n ≥ 0. {\displaystyle r_{n},n\geq 0.} するとセルバーグ跡公式次のように与えられる。 ∑ n = 0 ∞ h ( r n ) = μ ( F ) 4 π ∫ − ∞ ∞ r h ( r ) tanh ⁡ ( π r ) d r + ∑ { T } log ⁡ N ( T 0 ) N ( T ) 1 / 2 − N ( T )1 / 2 g ( log ⁡ N ( T ) ) . {\displaystyle \sum _{n=0}^{\infty }h(r_{n})={\frac {\mu (F)}{4\pi }}\int _{-\infty }^{\infty }r\,h(r)\tanh(\pi r)dr+\sum _{\{T\}}{\frac {\log N(T_{0})}{N(T)^{1/2}-N(T)^{-1/2}}}g\left(\log N(T)\right).} 上式の右辺は、群 Γ の共役類を渡る和であり、第一項は同一視元に対応していて、残りのほかの項は共役類 { T } {\displaystyle \lbrace T\rbrace } を渡る和を構成している(この場合はすべて双曲的である)。函数 h {\displaystyle h} は | ℑ ( r ) | ≤ 1 / 2 + δ {\displaystyle \vert \Im (r)\vert \leq 1/2+\delta } 上で解析的であり、次を満たす。 h ( − r ) = h ( r ) ,   | h ( r ) | ≤ M ( 1 + | ℜ ( r ) | − 2 − δ ) {\displaystyle h(-r)=h(r),\ \vert h(r)\vert \leq M\left(1+\vert \Re (r)\vert ^{-2-\delta }\right)} ここに δ {\displaystyle \delta } と M {\displaystyle M} は正の定数である。函数 g {\displaystyle g} は h {\displaystyle h} のフーリエ変換である。つまり、 h ( r ) = ∫ − ∞ ∞ g ( u ) e i r u d u {\displaystyle h(r)=\int _{-\infty }^{\infty }g(u)e^{iru}du} である。

※この「コンパクトな双曲曲面のセルバーグ跡公式」の解説は、「セルバーグ跡公式」の解説の一部です。
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