コモン・モードによるもの
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 14:31 UTC 版)
「電波障害」の記事における「コモン・モードによるもの」の解説
コモン・モードによる電波障害の原因は、おおむね次の通りである。 発生源の機器において、アースの電位が一定しない場合(設計の不都合、部品の劣化などが原因)。 アンテナからアンテナ給電線への漏洩電流が多く、アンテナ給電線やケース(筐体)、さらには電源線など本来電波が放射されない部分から電波が放射されている場合 そのため、次のような対策が必要である。 発生源の機器に、十分に高周波インピーダンスの低いアースを接続する。高周波インピーダンスを低くするにはアース線の長さを波長に対して十分短くする必要がある。例えば、長さが λ/4 の場合、高周波インピーダンスは ∞(無限大)となり、高周波アースとしての役目はまったく果たさない。 平衡型アンテナに同軸ケーブルで給電している場合は、平衡度の良好な強制バランを挿入する。 原理上、漏洩電流の大きいアンテナがあるので、アンテナを別の種類のアンテナに変更する。 発生源から外部に出ている線(アンテナ、アース、各種周辺機器)に高周波電流を阻止するフィルターを挿入する。この場合のフィルターとして、「トロイダル・コア」と呼ばれるドーナツ型のフェライトでできた製品、「スナップ・オン・チョーク」と呼ばれる円筒形のフェライトを半分に切った形状の製品がある。この中に対象とする電線を通すか、巻きつけて用いる。巻きつけた場合、減衰量は大きくなるが、自己共振周波数が低下するため、どちらが良いかは減衰させたい周波数を明確にした上で判断する。 発生源から外部に出ている線(アンテナ、アース、各種周辺機器)を大地に通す。コモン・モードの場合、大地に対して電位差が発生しているので、大地と同電位にすればよい。
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