ケルサン・ギャツォとイェシェ・ギャツォとは? わかりやすく解説

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ケルサン・ギャツォとイェシェ・ギャツォ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/26 07:35 UTC 版)

ダライ・ラマ7世」の記事における「ケルサン・ギャツォとイェシェ・ギャツォ」の解説

後のケルサン・ギャツォは、6世の死去から2年後1708年、スーナム・ダルギャを父に、ロサン・チョツォを母にリタン生まれたダライ・ラマ3世リタンの地に建立したトゥプテン・ジャンパリン僧院では、この子優れた資質にたいへん驚いた伝わっている。リタンシャーマンも、新しく誕生する子は故ダライ・ラマ転生であるとの託宣得ていた。やがてダライ・ラマ6世ツァンヤン・ギャツォの転生者リタン生まれたとの噂が広まったジュンガル部使者送ってダライ・ラマ候補獲得しようとし、ラサン・ハーンも同族たちがこの転生霊童を支持していると聞き及んでこれを座視できなくなったそうした動き避けるように、少年は父に連れられてデルゲ行き1716年、ココノール(青海湖近くにあるクンブム・チャンパーリン寺塔爾寺)に移され、そこで育てられた。そのクンブム寺において、ガワン・ロサン・テンペー・ギェンツェンから沙弥戒を受け、「ケルサン・ギャツォ」の法名授けられた。清朝はこれに先立ち、ケルサン・ギャツォ少年ダライ・ラマ認定保留にしたまま、1715年使者送ってクンブム寺保護するよう命じていた。 清朝チベット混乱避けるためラサン・ハーンを支持し、ケルサン・ギャツォ少年を反ラサン派から引き離して保護下に置いた。そして、ラサン派と反ラサン派との間を調停した。しかし、1717年、反ラサン同盟に基づくジュンガル部の軍がラサン・ハーンを奇襲ジュンガル部の長ツェワンラブタンの軍はラサ占領したジュンガル軍はこの戦いで「偽のダライ・ラマ廃して正統ダライ・ラマ即位させる」と宣伝してラサ向かったが、このときラサ人々は自ら城門開けてかれらを迎え入れたと言われる。この戦いでラサン・ハーンは戦死しチベット人々不人気であった傀儡ダライ・ラマ6世イェシェー・ギャツォは廃位された。 清の康煕帝はラサン・ハーンの救援要請受けて1718年援軍第1次派遣軍)を出したが、サルウィン川戦い英語版)においてジュンガル軍によって壊滅的とも言える大敗北を喫した。ここで康煕帝は素早い変わり身見せた康煕帝はケルサン・ギャツォ少年正統的なダライ・ラマ6世認め先代のツァンヤン・ギャツォをダライ・ラマ認めなかったためケルサン・ギャツォを6世とした)、清朝爵位与え、反ラサン派に対してハン位を継承させることなどを条件としてグシ・ハーン王家分家当主たちを懐柔した上で1719年から1720年にかけてジュンガル討伐のための第2次派遣軍を中央チベット送ったのである清朝から正統的なダライ・ラマとして認められ少年と、グシ・ハーン一族有力者いずれも清朝軍の側にあることを知ったジュンガル部意気阻喪した。ラサ孤立したジュンガル軍は結局戦わずして潰走し、清はこうしてケルサン・ギャツォを引き連れてラサ占領した。これが世にいう1720年清朝によるチベット平定である。この後、清のチベット支配徐々に進んでいった。

※この「ケルサン・ギャツォとイェシェ・ギャツォ」の解説は、「ダライ・ラマ7世」の解説の一部です。
「ケルサン・ギャツォとイェシェ・ギャツォ」を含む「ダライ・ラマ7世」の記事については、「ダライ・ラマ7世」の概要を参照ください。

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