ケシアザミとは? わかりやすく解説

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けし‐あざみ【×芥子×薊】

読み方:けしあざみ

ノゲシの別名。


罌粟薊

読み方:ケシアザミ(keshiazami)

ノゲシ別称
キク科越年草

学名 Sonchus oleraceus


芥子薊

読み方:ケシアザミ(keshiazami)

ノゲシ別称
キク科越年草

学名 Sonchus oleraceus


ノゲシ

(ケシアザミ から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/07/21 06:23 UTC 版)

ノゲシ Sonchus oleraceus
Sonchus oleraceus
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: キク目 Asterales
: キク科 Asteraceae
亜科 : タンポポ亜科 Cichorioideae
: ノゲシ属 Sonchus
: ノゲシ S. oleraceus
学名
Sonchus oleraceus L. (1753)[1]
和名
野芥子、春の野芥子
英名
Common sowthistle
変種

ノゲシ(野芥子[2]学名: Sonchus oleraceus)とは、キク科ノゲシ属植物の一種。別名ハルノノゲシ[1][2]ケシアザミ[1][2]、チチグサ[2]、ウマアザミ[2]

和名に「ケシ」が付くが、ケシケシ科)と葉が似ているだけで分類上は全く別系統である。中国植物名は、苦苣菜、苦滇菜、苦菜など[1]

分布と生育環境

全世界的に分布し[3]日本でも全国の各地に分布する[2]荒れ地道端土手のあぜ、人家のまわりなどに自生し、人里近いところにごく普通に見られる[2][3]ヨーロッパ原産ともいわれ[3]、世界各地に広まったと考えられている。日本には史前帰化植物として入ってきたものとみられている[3]

形態・生態

越年草(二年草)[2]。茎は太く、高さは50 - 100センチメートル (cm) 程で軟らかく、中は空洞である[2]は羽状に粗く切れ込みが入り、葉縁には不規則に刺状の鋸歯があるが柔らかく触っても痛くない[2][4]。葉色は少し白っぽい緑色で光沢はない[5]。葉の基部はを抱き、その両端にある三角状の裂片は張り出して尖る[5][4]。茎や葉を切ると白い乳液がでる[4]

花期はからまでの間で、暖かい地域では一年中咲いている[2]黄色頭花で、タンポポを小さくしたような外観をしている[2]。頭花の径は2 cmほどで、舌状花のみからなり、舌片の先端には5歯がある[3]総苞は内片と外片の別が明らかで、外片は内片の長さの半分以下である[3]。総苞と花柄には腺毛が生える[3]

花後の果実は長さ3ミリメートル (mm) の楕円形で、縦の筋のほかに横にしわがある[3]。果実にはクチバシはなく、一端に白色の冠毛が多数つく[3]

利用

若苗、若葉、柔らかい茎先は食用になる[2]。一年中採取できるが、生長した葉は苦味があるため、2 - 4月ごろのまだ茎が立たないうちに、若苗は根際から株ごと、葉などは摘み取って採取される[2]。春に採取したものは茹でてから水にとって冷ますが、時期を過ぎて苦味が出た茎葉は茹でてから水にさらしておき、おひたし和え物煮びたし油炒めなどにする[2]。若苗は生のままサラダにしたり、若葉を天ぷらする[2]

変種

舌状花が白色のものがあり、ウスジロノゲシ(f. lilacina)という。

近縁種など

オニノゲシ Sonchus asper
ノゲシと同じようなところに生育し、外見がよく似ている[5]。葉の質はノゲシよりも硬く、鋸歯が鋭く尖り触ると痛い[5]。より頑丈でとげとげしいものの紛らわしい個体が多いが、葉の基部に着目すると見分けやすい。食用には向かない[5]
アキノノゲシ Lactuca indica var. laciniata
形や雰囲気は似ているが、秋にキクのような花を咲かせ、羽状に切れ込んだ葉は茎を抱かない[5]。二回りくらい大きい植物であり、見誤ることはない。分類上は、こちらはアキノノゲシ属である。春に多数の葉をつけて立ち上がった若い茎を折り取って、ノゲシと同じように食べることができる[5]

脚注

  1. ^ a b c d 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Sonchus oleraceus L. ノゲシ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年3月29日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p 金田初代 2010, p. 140.
  3. ^ a b c d e f g h i 長田武正 1976, p. 7.
  4. ^ a b c 『新装版 野草 見分けのポイント図鑑』講談社。 
  5. ^ a b c d e f g 金田初代 2010, p. 141.

参考文献

  • 長田武正『原色日本帰化植物図鑑』保育社、1976年6月1日。ISBN 4-586-30053-1 
  • 金田初代、金田洋一郎(写真)『ひと目でわかる! おいしい「山菜・野草」の見分け方・食べ方』PHP研究所、2010年9月24日、140 - 141頁。 ISBN 978-4-569-79145-6 
  • 平野隆久写真『野に咲く花』林弥栄監修、山と溪谷社〈山溪ハンディ図鑑〉、1989年。 ISBN 4-635-07001-8 

関連項目

外部リンク



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