ギンリョウソウとは? わかりやすく解説

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ぎんりょう‐そう〔‐サウ〕【銀竜草】

読み方:ぎんりょうそう

ツツジ科多年生菌従属栄養植物山地陰地生え、高さ約10センチ褐色の根以外はすべて白く半透明太く直立し、うろこ状の重なってつく。夏、先に下向きの花を1個開く。水晶蘭幽霊茸(ゆうれいたけ)。《 夏》

銀竜草の画像

銀竜草

読み方:ギンリョウソウ(ginryousou)

イチヤクソウ科腐生植物園芸植物薬用植物


銀竜草

読み方:ギンリョウソウ(ginryousou)

イチヤクソウ科腐生植物園芸植物薬用植物

学名 Monotropastrum globosum


銀龍草

読み方:ギンリョウソウ(ginryousou)

イチヤクソウ科菌根植物

季節

分類 植物


ギンリョウソウ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/12/29 09:31 UTC 版)

ギンリョウソウ
ギンリョウソウ(兵庫県篠山市今田町・2006年5月)
分類APG IV
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 Angiosperms
階級なし : 真正双子葉類 Eudicots
階級なし : キク上類 Superasterids
階級なし : キク類 Asterids
: ツツジ目 Ericales
: ツツジ科 Ericaceae
亜科 : シャクジョウソウ亜科 Monotropoideae
: ギンリョウソウ属 Monotropastrum
: ギンリョウソウ M. humile
学名
Monotropastrum humile (D.Don) H.Hara
和名
ギンリョウソウ(銀竜草)

ギンリョウソウ銀竜草、学名:Monotropastrum humile)はツツジ科ギンリョウソウ属多年草腐生植物としてはもっとも有名なものの一つ。別名ユウレイタケ

古い新エングラー体系ではイチヤクソウ科に、クロンキスト体系ではシャクジョウソウ科に分類されていた。

特徴

森林林床に生え、周囲の樹木と外菌根を形成して共生する菌類とモノトロポイド菌根を形成し、そこから栄養を得て生活する。つまり、直接的には菌類に寄生し、間接的には菌類と共生する樹木が光合成により作り出している有機物を、菌経由で得て生活している。古くは周囲の腐葉土から栄養を得ていると思われていて、そのように書いてある著作も多いが、腐葉土から有機物を得る能力はない。

地下に短い地下茎と太く絡まりあったから成る塊があり、が咲く以外にはその姿は地上では見られない。4-8月ごろに地下から花茎を伸ばし、最大約15cmほどまで伸びる。色素はなく全体が透けた白色だが、花が咲くと柱頭は紺色である。には鱗片状のを多数つける。

花茎は多数が集まって出る。枝分かれせず、先端に一輪の花をつける。花は横からややうつむきに咲き、全体は円筒形。先端がやや広がる。やはり白だが、若干赤みを帯びることもある。花の先端からは雄蘂雌蘂の先端が見える。雌蘂の先端は円形でやや平たく、青みを帯びるのが際立って見える。マルハナバチなどが訪花して受粉に与る。花期が終わると地上の植物体は黒く変色し、液果をつける。モリチャバネゴキブリとは相利共生の関係にあり、果肉を提供する代わりに種子を散布する[1]

分布と生育環境

日本全土に分布し、山地のやや湿り気のある場所に生育する。世界では、千島列島樺太朝鮮半島中国台湾インドシナビルマヒマラヤに広く分布する。

針葉樹林や広葉樹林のしめった腐植に生える。ベニタケ属チチタケ属の数多くの種に寄生し、間接的につながる植物も多種類にわたる[2]

分類、類似種など

本種はギンリョウソウ属の唯一の種として扱われてきた[3]。ただし2022年に同属の新種としてキリシマギンリョウソウ M. kirishimense が記載された。この種は花が赤みを帯び、萼片が花に密着すること、地下では根が周囲と土と一体の塊を形成することなどで本種と異なっている[4]

似た種にギンリョウソウモドキがある。ギンリョウソウモドキは同じ科のシャクジョウソウ属シャクジョウソウに近く、花期が秋にずれ、果実は蒴果である。

ギャラリー

関連項目

出典

  1. ^ “種をまくゴキブリ=植物と共生、森林で発見-熊本大”. 時事通信. (2017年8月26日). https://web.archive.org/web/20170827043207/http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170826-00000007-jij-sctch 2017年8月26日閲覧。 
  2. ^ 横山他「福島県いわき市のスギ林内に生育するギンリョウソウの菌根菌」、4 - 7頁。
  3. ^ 佐竹他編(1981) p.6
  4. ^ Suetsugu et al.(2022)

参考文献

外部リンク


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