キタテハとは? わかりやすく解説

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き‐たては【黄蛺蝶】

読み方:きたては

タテハチョウ科チョウ。翅(はね)の開張6センチくらい。翅は黄褐色の地に黒斑散在し裏面枯れ葉模様夏から秋発生し花蜜樹液に集まる。幼虫食草カナムグラ・麻など。

キタテハの画像
キタテハの画像
キタテハの幼虫撮影おくやまひさし

黄蛺蝶

読み方:キタテハ(kitateha)

タテハチョウ科チョウ

学名 Polygonia c-aureum


キタテハ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2025/01/13 00:46 UTC 版)

キタテハ
東山動植物園のキタテハ
分類
: 動物界 Animalia
: 節足動物門 Arthropoda
: 昆虫綱 Insecta
: チョウ目(鱗翅目) Lepidoptera
上科 : アゲハチョウ上科 Papilionoidea
: タテハチョウ科 Nymphalidae
亜科 : タテハチョウ亜科 Nymphalinae
: タテハチョウ族 Nymphalini
: キタテハ属 Polygonia
: キタテハ P. c-aureum
学名
Polygonia c-aureum
(Linnaeus, 1758)
和名
キタテハ(黄立羽)
キタテハ(羽裏側)

キタテハ(黄立羽、Polygonia c-aureum)は、チョウ目タテハチョウ科に分類されるチョウの一種。和名どおりの表が黄色タテハチョウである。

形態

成虫の前翅長は2.5-3 cm前後の中型のチョウである。翅の縁には大小の突起があり、先がとがっている。翅の表側は前後とも黄色で、褐色の縁取りと黒い斑点がある。また、後翅の表の黒斑の中に水色の小さな点がある。夏に発生する成虫(夏型)はくすんだ黄色で、縁取りや斑点が黒っぽいが、秋に発生する成虫(秋型)は黄色の部分が鮮やかな山吹色で、褐色の縁取りが薄く、黒い斑点も小さい。

いっぽう翅の裏は前後とも赤褐色で、枯葉にまぎれる保護色となる。また、後翅の裏にはC字型の小さな模様があり、学名の「c-aureum」(金色の"C"の~)はここに由来する。

分布

インドシナ半島から中国台湾朝鮮半島日本まで分布し、日本でも北海道西部から種子島まで幅広く見られる。

生態

成虫

成虫は早春から晩秋まで見られ、その間に2回-5回ほど発生する。花や樹液、腐った果実などに集まって汁を吸う。冬は成虫で越冬し、物かげでじっとしている。冬季にたまに日光浴する姿を見ることもある。

幼虫

幼虫クワ科カナムグラ食草とし[1]、葉を糸で綴じ合わせてを作る。若い幼虫は黒いケムシだが、成長するにつれ枝分かれした棘が全身に生え、終齢幼虫になるとそれらの棘が橙色を帯びる。棘はゴム状で触れても問題ない。食草カナムグラはどこにでも生える野草であり、市街地でも頻繁に見られるのはこのためである。

類似種

シータテハ Polygonia c-album
キタテハによく似ているが、翅の縁の凹凸がくっきりしていて先が円いこと、後翅の表の黒い斑点の中に水色の点がないことなどで区別する。日本の九州以北からアジア、ヨーロッパまで広く分布するが、キタテハよりも冷涼な地方を好み、九州などでは山地でわずかに見られるのみである。キタテハと同様後翅にC字型の模様があり、「c-album」(白い"C"の~)という学名や和名はここに由来する。幼虫はホップ、ハルニレ、エノキなどを食草とする。秋型は翅の切れ込みが深く、移動性が比較的強い。

参考文献

  • 猪又敏男(編・解説)、松本克臣(写真)『蝶』山と溪谷社〈新装版山溪フィールドブックス〉、2006年6月。ISBN 4-635-06062-4 

脚注

  1. ^ キタテハ”. 会津若松市. 2011年10月15日閲覧。

関連項目



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