カーボンオフセット信頼性認証制度
カーボンオフセットは、ほかの場所から二酸化炭素(CO2)排出削減量を購入し、自らのCO2排出量の一部または全部をなかったことにする活動を指します。信頼性認証は申請者(オフセット実施企業)が排出量を正確に算定しているかどうかや、排出削減量の取引に不正がないかなどを審査します。信頼性があると認めた案件には認証マークの使用許可を与え、企業は同マークを商品などに表示しオフセットの信頼性をアピールできます。
首都圏でショッピングセンターを展開するルミネ(東京都渋谷区)は社員の通勤に伴うCO2のオフセットで認証を取得。トノハタ(和歌山県みなべ町)は梅干しの生産や流通段階で発生するCO2の相殺で認証を取得しました。郵便事業会社は年賀状や夏の「かもめ~る」のカーボンオフセットはがきで認証を得ました。
イベント開催に伴うCO2の相殺で認証を取得する例も出てきています。フロンテッジ(東京都港区)は8月に長野県軽井沢町で開いたコンサートの電力消費によるCO2排出のオフセットで認証を取得。アサツーディ・ケイと日本学生陸上競技連合は11月に開く全日本大学駅伝の運営に伴うCO2のオフセットで認証を取得しました。
同制度は、環境省の外郭団体内に設置された気候変動対策認証センター(CCCCJ)という機関が窓口となり、09年5月から認証案件の応募を受け付けています。認証取得企業がマークを有効活用することで消費者の認知度が高まり、さらに認証取得企業が増える…という波及効果を期待したいものです。
(掲載日:2009/10/25)
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