カルボキシラーゼ反応
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「リブロース1,5-ビスリン酸カルボキシラーゼ/オキシゲナーゼ」の記事における「カルボキシラーゼ反応」の解説
RubisCOは生理学的に以下の反応を触媒する。括弧内は炭素数を意味する。 D-リブロース1,5-ビスリン酸 (C:5) + CO2 (C:1) + H2O → 2 × ホスホグリセリン酸 (C:3 × 2) この反応の補因子としてマグネシウムイオン (Mg2+) を要求する。この反応の平衡は著しく右方向に寄っており、逆反応はほとんど起きない。この反応はカルビン - ベンソン回路におけるカルボキシル化過程であり、本代謝系に唯一固有な反応である。カルビン-ベンソン回路における他の反応は、すべて解糖系あるいはペントースリン酸経路に見られる。したがってカルビン-ベンソン回路はRubisCOのカルボキシラーゼ反応によって調節される。RubisCOによるカルビン-ベンソン回路の調節については後述する。 カルボキシラーゼ反応は詳細に分類すると以下のステップを経る。 D-リブロース1,5-ビスリン酸がRubisCOの作用によりエンジオール型中間体となる。 RubisCOにCO2が結合する(この二酸化炭素は基質ではない)。 RubisCO-CO2複合体にMg2+が結合し活性型となる。 エンジオール型中間体のリブロース1,5-ビスリン酸にCO2が付加し(この二酸化炭素が基質となる)、3-オキソ中間体となる。 3-オキソ中間体のリブロース1,5-ビスリン酸が加水分解され2分子のホスホグリセリン酸を生じる。 2分子のホスホグリセリン酸のうち1分子のみがCO2由来の炭素原子を有する。 RubisCOはきわめて分子活性 (kcat) の低い酵素であり、3 s−1程度である(酵素1分子で1秒当たり3分子のCO2を固定する)。
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