カルボキシレートセメント
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 15:22 UTC 版)
「保存修復学」の記事における「カルボキシレートセメント」の解説
このセメントには、それまでのリン酸セメントになかった歯質や金属への接着性があり、また歯髄刺激性がきわめて少ないという特徴がある。 組成 粉末はリン酸亜鉛セメントと同様に酸化亜鉛(ZnO)が主成分で、90~95%を占めている。これに酸化マグネシウム(MgO)が5~10%。副成分として加えられている。また硬化時間を調節し、練和物の粘着糸引きをとって操作性をよくするためにフッ化第一スズなどが少量加えられたものもある。酸化亜鉛粉末の代わりに約45%のアルミナ(Al203)や20~40%のシリカ(SiO2)を配合して強化型としたセメントもある。液は30-50%のポリアクリル酸水溶液である。また材料によってはアクリル酸とイタコン酸などとの共重合体を用いているものもある。ポリマーの分子量は22,000~50,000程度とされている。液の粘性はポリマーの分子量の大きさと、その濃度によって決まってくる。液の酸性度はかなり強く、pH0.9~1.6とされている。
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