材料学的性質
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/04/10 15:22 UTC 版)
練和泥の相度は低く、被膜厚さも10μm台である。硬化反応は速く、操作余裕時間は2分30秒以内で、その後は急速に硬化が進行する。圧縮強さや引張り強さは従来型グラスアイオノマーセメントと同程度である。一方、材料のねばり強さを表す破壊靱性値は従来型のものに比べて2倍の値が得られるとされている。練和セメント泥のpH値は約3.5と、従来のものと比べてやや中性に近いようである。本セメントは歯質や金属に対して接着性を示す。牛歯を用いた剪断接着試験ではエナメル質に対しては8.9MPaで、象牙質に対しては4.3MPaと、従来のグラスアイオノマーセメントやカルボキシレートセメントと同等であると公表されている。一方、クエン酸・塩化第2鉄による歯面処理を採用している製品についての試験ではエナメル質に対しては約18MPa、象牙質に対しては約11MPaの勢断接着強さが得られたと報告されている。
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