カランセ奥尻とは? わかりやすく解説

カランセ奥尻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/10/02 05:04 UTC 版)

カランセ奥尻
江差港に接岸中の「カランセ奥尻」
基本情報
船種 フェリー
船籍 日本
所有者 ハートランドフェリー(2017-2024)
オクシリアイランドフェリー(2024-)
運用者 ハートランドフェリー(2017-2024)
オクシリアイランドフェリー(2024-)
建造所 内海造船瀬戸田工場
建造費 24.5億円[1]
信号符字 JD4146
IMO番号 9788813
MMSI番号 431001250
経歴
起工 2016年7月27日
進水 2017年1月27日[2]
竣工 2017年4月
就航 2017年5月1日
現況 就航中
要目
総トン数 3,650 トン[3]
長さ 87 m[3]
機関方式 ディーゼル
主機関 2基
推進器 2軸
航海速力 約17.5ノット[3]
旅客定員 460名[3]
車両搭載数 8トントラック18台または乗用車48台[3]
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カランセ奥尻(カランセおくしり)は、オクシリアイランドフェリーが運航するフェリー

概要

アヴローラおくしりの代船として内海造船瀬戸田工場で建造され、2017年1月27日に同会社同工場で進水、同年4月に竣工の後、北海道へ回航され、同年4月23日江差港に初入港した。江差港(4月28日)、せたな港・奥尻港(4月29日)で内覧会が行われた[4]後、5月1日より就航した[5]。就航当日は奥尻港で就航記念セレモニーおよびウェルカムイベントが開催された。

奥尻航路としては、アヴローラおくしりの就航以来、18年振りとなる新造船である。船名は、奥尻島固有種環境省レッドリストに掲載されているオクシリエビネ(Calanthe)の学名に由来しており[2]、船体の塗装も濃藍の基本色に加えオクシリエビネをイメージした紫色のラインを施している。

2024年10月1日、ハートランドフェリーの持株会社制移行に伴い子会社「オクシリアイランドフェリー」に移管された。

航路

奥尻航路

2017年5月1日就航。通常は本船のみで就航するが、ドック期間中は代船が配船される。
休止中の航路
瀬棚港 - 奥尻港(5月-10月のみの季節運航、2019年3月休止中[6]

設計

先に建造され利礼航路に就航しているサイプリア宗谷と総トン数はほぼ同等であるが、全長がやや短く車両搭載数も少ない。アヴローラおくしりに対しては、総トン数が1.6倍となりフィンスタビライザーが新たに装備されることで、就航率・快適性の向上が図られた。奥尻航路初のバリアフリー船となっており、2等優先席に車椅子スペースが設けられ、多目的トイレ、各フロアを結ぶエレベーターを設置するなど、船内はバリアフリー化されている[3][4]

船内

2016年春の北海道新幹線の開業による国内外からの観光客の増加を見込み[1]、多様なニーズに応えるべく座席区分が見直され、子ども・ペットに対応した新たな設備も追加された。船体前方の展望席は「アイランドビューシート」、2等指定席は「カジュアルシート」、従来の2等客室は「エコノミー」と呼称され、エコノミーにはレディースルーム・ファミリールームの専用区画が設定された。ペットケージを備えたペットルーム、多目的シートを備えたベビールーム、キッズルームが新設された[3]。2019年4月に実施したドック整備では新たに着脱式の自転車ラックを車両甲板に設置、右舷側10台・左舷側12台程度の計22台程度の自転車を収容することが可能となっている[7]

船室

  • アイランドビューシート(80名)
フットレスト付リクライニングシート
  • カジュアルシート(98名)
2等指定席、テーブル付リクライニングシート
  • エコノミー(254名)
2等客室、レディースルーム・ファミリールームの専用区画を設定
  • 2等優先席(20名)
車椅子スペース(6台)を設置、リクライニングシート
  • プレミアムオーシャン(4名)
個室(洋室)、リクライニングシート
  • プレミアムブルー(4名)
個室(和室)

設備

  • ペットルーム
  • キッズルーム
  • ベビールーム
  • メイク&更衣室 - レディースルームに隣接して設置

脚注

  1. ^ a b ハートランドフェリー株式会社様のシンジケート・ローン組成について - 北海道銀行 2016年4月27日
  2. ^ a b 新造船 命名「カランセ奥尻」進水式』(プレスリリース)ハートランドフェリー株式会社、2017年1月27日http://www.heartlandferry.jp/wp/wp-content/uploads/2017/01/1d7398f4eb4d54d6a12ab00c3fff5bbd.pdf2017年2月3日閲覧 
  3. ^ a b c d e f g 2017年5月1日より奥尻航路に新造船がデビュー(認可申請中)~バリアフリー船としての設備を備え船室の居住性も大幅に改善~』(プレスリリース)ハートランドフェリー株式会社、2016年11月10日http://www.heartlandferry.jp/wp/wp-content/uploads/2016/11/1f4adb8f556603e28e4a8bf48372231e-1.pdf2017年2月3日閲覧 
  4. ^ a b 「来月就航「カランセ奥尻」 *エレベーター、多目的トイレ設置*1等席からオーシャンビュー*28、29日に内覧会【函館・渡島・桧山】」.『北海道新聞』.2017年4月25日付朝刊、15面。
  5. ^ 「奥尻航路 揺れ少なく快適*新造船「カランセ」第1便に同乗*ペットルームも完備*「ストレス減る」【函館・渡島・桧山】」.『北海道新聞』.2017年5月2日付朝刊、14面。
  6. ^ 「せたなー奥尻島航路」運航休止のお知らせ 2019/2/19”. ハートランドフェリー. 2020年2月27日閲覧。
  7. ^ 船舶ニュース 2019年4月24日投稿”. FUNECO. 2020年2月25日閲覧。

外部リンク


カランセ奥尻

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 14:26 UTC 版)

ハートランドフェリー」の記事における「カランセ奥尻」の解説

2017年1月27日進水5月1日就航。3,650総トン全長87m、航海速力17.5ノット

※この「カランセ奥尻」の解説は、「ハートランドフェリー」の解説の一部です。
「カランセ奥尻」を含む「ハートランドフェリー」の記事については、「ハートランドフェリー」の概要を参照ください。

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