カボチヤとは? わかりやすく解説

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カボチヤ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/23 15:09 UTC 版)

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カボチヤ
公開当時のスチル写真、左はカボチャを手にした斎藤達雄、右は坂本武
監督 小津安二郎
脚本 北村小松
原案 小津安二郎
出演者 斎藤達雄
日夏百合絵
坂本武
撮影 茂原英雄
製作会社 松竹蒲田撮影所
配給 松竹キネマ
公開 1928年8月31日
上映時間 57分[2]
製作国 日本
言語 日本語
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カボチヤ』(かぼちゃ)は、1929年(昭和4年)8月31日公開の日本映画である。松竹キネマ製作・配給。監督は小津安二郎モノクロスタンダードサイレント[3]、57分。

当時の松竹蒲田撮影所所長・城戸四郎が量産する方針を出したノンスターの短編ナンセンス喜劇の一本で[4]、カボチャを電車に乗って捨てに行くという物語。初回興行は電気館。併映作品は『銀蛇』(監督安田憲邦)と『夏の日の恋』(監督野村芳亭[5][6]。現在、脚本[7]・ネガ原版・上映用プリントのいずれも現存していない。

小津は、「非常に短い尺の映画で、本作を演出した時期からコンティニュイティ英語版の構成方法がようやくわかりかけてきた」と、回想している[8]。公開当時の本作について北川冬彦は、スラップスティック専門の演出家・大久保忠素門下であった小津への影響を指摘している[9]松竹が編集した『小津安二郎 新発見』において、同社は本作を「後年の小津の特長が現れた短篇喜劇の佳作」と評している[1]

あらすじ

山田藤助(斎藤達雄)の家では、子どもたち(半田日出丸、小桜葉子)が「お母さん、今日もカボチャなの」というほど、連日のおかずはカボチャである。山田もそう思うが、それは自分の稼ぎの帰結であるため、口には出せない。「俺はカボチャが大好きだよ」と山田は言わざるをえない。しかしあまりのカボチャぶりに山田は電車に乗って、カボチャを捨てに行く。

スタッフ

キャスト

脚注

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  1. ^ a b 『小津安二郎 新発見』、松竹(編)、講談社、2002年、p.229
  2. ^ 本作の尺については、松竹は2002年(平成14年)に編集した資料において「43分」としているが[1]、これは「1,175メートル」という尺長をトーキー標準の「24fps」で換算した数値である。サイレント標準の「18fps」で換算すれば「57分」であり、「16fps」で換算すれば「64分」である
  3. ^ Pumpkinインターネット・ムービー・データベース (英語)、2013年2月9日閲覧
  4. ^ 蓮實重彦『監督小津安二郎』、筑摩書房、1992年、p.321
  5. ^ 銀蛇、日本映画データベース、2013年2月9日閲覧
  6. ^ 夏の日の恋、日本映画データベース、2013年2月9日閲覧
  7. ^ 貴田庄『小津安二郎の食卓』、筑摩書房、2003年、p.255
  8. ^ 田中眞澄『小津安二郎戦後語録集成』、フィルムアート社、1989年、p.120
  9. ^ 北川冬彦『映画への誘い』、温故堂出版部、1952年、p.140
  10. ^ 厚田雄春・蓮實重彦著『小津安二郎物語』、筑摩書房、1989年、p.117

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