オーダー処理方式による分類について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/23 08:19 UTC 版)
「外国為替証拠金取引」の記事における「オーダー処理方式による分類について」の解説
顧客のオーダーの処理方法は、いくつかの方式に大きく分類される。各方式選択制、もしくは内部的に組み合わせている事業者もいる。 DD, 相対取引 顧客はブローカー事業者に対して売買取引を行う(相対取引、OTC, Over The Counter)。価格提示・流動性提供は事業者(Market Maker)による為、マーケットメイカー(MM)方式とも呼ばれる。ブローカー事業者はディーリングデスクで顧客のオーダーを受け付け、必要があれば顧客同士のオーダーを相殺したりカバー先銀行等にオーダーを流す為、ディーリングデスク(DD, Dealing Desk)方式とも呼ばれる。 NDD(No Dealing Desk) 相対取引方式に対してディーリングデスクが無い方式。一般にはECN+STP方式、ECN方式を一括りに指す。外国為替証拠金取引は基本的にはECN+STP方式である。外国為替市場としてみた場合、決済の大半はEBS社、ロイター社の電子ブローキングシステムによっており、これらはECN方式となる。事業者は提示価格にマークアップを加算するか、コミッションを従量制課金することで利益を出している。この方式の場合、流動的な状況下では顧客から見たスプレッドがゼロ(チョイスプライス)ないしはゼロ以下となる場合も珍しくない。又、この方式は相対取引方法とは異なりブローカー事業者と顧客との間に利益相反関係が生じる可能性はない。 STP(Straight-through processing) 顧客のオーダーを直接カバー先の金融機関に流す方式。流動性はカバー先金融機関に依存し、価格はカバー先金融機関の提示価格を束ねたものを提示する。主にECNの流動性を補完する為に、ECN参加者にカバー先金融機関を加える形で用いられている。 ECN(Electronic Communications Network:電子証券取引ネットワーク ) 株等を売買する証券取引所と同じように、電子証券取引所上で全参加者の売買を突き合わせて取引を行う方式。世界中に公私設のECNが存在している。日本で提供されているものはくりっく365、大証FXといった証券取引所による公設のものと、Currenex等の事業者による私設のものがあり、ブローカー事業者を通して間接的に顧客に提供されている。
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