オーダー・ハンドリング・ルール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/11/06 13:24 UTC 版)
「マーケットメイク」の記事における「オーダー・ハンドリング・ルール」の解説
1997年6月、再び機構改革が行われた。具体的には、NASD-Rとナスダック市場会社それぞれの理事会を縮小し、合理化のため、両社を統合するNASD理事会へ実権を集中させたのであった。オーダー・ハンドリング・ルールは、投資家を保護するため、NASDAQが同年に導入したマーケットメイカーに対する規制である。下の3点が中心となる。 公衆気配発信可能でない私設取引システムに顧客向けより良い価格を提示してはならない(気配ルール)。 顧客の注文が自社の気配より有利な場合は自社の気配として提示する義務がある。 自社の気配と顧客の指値が同じ値段の場合は顧客の注文を優先する義務がある(マニングルール)。 常に気配が提示させると、(値段にこだわらなければ)売れない、買えないというリスクがなくなる(流動化)。ただし、「気配」より優先するべき「指値注文」があっても、マーケットメイカーの気配は改善されない。このため、自分の買い指値より低い値段がついていても、自分の買い注文は約定していないことがある。導入前は株価のスプレッド(マーケットメイカーの提示する買い気配と売り気配の差)が広く、それがそっくり投資家の負担、すなわちマーケットメイカーの利益となっていた。オーダー・ハンドリング・ルールは投資家の取引コストを劇的に減少させ、デイトレードなど新しい形態の取引の発展を可能にした。
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