オルローフ・ロストプチン種
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2015/10/23 01:37 UTC 版)
「スカレー (競走馬)」の記事における「オルローフ・ロストプチン種」の解説
オルローフ・ロストプチン種(ロシア語: Орлов Ростопчи́н、ラテン文字転記:Orlov-Rostopchin)とは、ロシアで改良された乗用軽種馬の品種である。ロシア貴族のアレクセイ・グリゴリエヴィチ・オルロフ伯爵(ロシア語: Алексей Григорьевич Орлов、ラテン文字転記:Alexey Grigoryevich Orlov、1737年 - 1808年)が18世紀末にスルタン(Sultan)という名のアラブ種種牡馬を、1802年よりフョードル・ワシリエヴィチ・ロストプチン伯爵(ロシア語: Фёдор Васи́льевич Ростопчи́н、ラテン文字転記: Fyodor Vasilyevich Rostopchin、1763年 - 1826年)がメッカ地方より4頭のアラブ種種牡馬をそれぞれ導入し、自らの牧場においてアラブ種、サラブレッド、アングロアラブ、オランダ種、そして僅かではあるがロシア土着牝馬との間で交配を進めた。1815年に両者の牧場がロシア帝国政府によって買い上げられると、ロストプチン側の馬は旧オルローフ側の牧場へ移動させられる。そして以後は、両牧場の系譜を引くこれらの乗用軽種馬をオルローフ・ロストプチン種と総称するようになった。 日本には、宮内省が1901年に牡馬3頭、牝馬2頭の全5頭を総額8700ルーブルで輸入している。日本へ向けて海上を輸送中に海が大荒れとなり、やむなく半数を船内で処分せざるを得なかったためこの小頭数となった。スカレーの牝祖であるガルカは、この生き残った貴重なオルローフ・ロストプチン種の1頭である。1898年にガラホウ牧場にて生を受け、1100ルーブルの値段で購入されると下総御料牧場に繋養された。当初はサラブレッドと交配されるなどして細々と血脈を繋いでいったが、スカレーの3代母スカーカツプの牝系がアングロアラブ競走馬として成功を収めた。ちなみにスカレーからみた場合ガルカは6代前祖先にあたり、その血量は1.5625%となる。
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