エンジンとモーターの使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/29 03:20 UTC 版)
重量と費用がかさむが、グライダーに小さな原動機をつけてモーター・グライダーにする方法もある。そうすれば、アウト・ランディングの必要は無くなる。 原動機は、内燃エンジン・電気モーター・引き込み式のジェットエンジンなどである。高性能のソアリング機には、引き込み式のプロペラが取り付けられ、いわゆるツーリング・モーター・グライダーには固定式プロペラが装備される。曳航機を使わなくても自力発航出来るモーター・グライダーもあるが、小出力のサスティナー(飛行支持用エンジン)で飛行は延長できるものの、離陸発航は出来ないものもある。 原動機は空中で始動できるようになっているが、それに失敗することもあるので、安全にアウト・ランディングできる余裕は必要である。競技でエンジンを使うと、成績となるソアリング飛行は打ち切りになる。エンジンをつけないグライダーは軽く、エンジンの再始動失敗のリスクが無く、低高度の弱いサーマルを安全に利用出来る。それゆえに、モーター・グライダーが飛び続けられない状況でも、無動力のグライダーは競技を飛びきることが出来る。 それに対してモーター・グライダーは、いつでもエンジンを始動させられる。無動力機はソアリングできなくなった状況では、遠くにアウト・ランディングをせざるを得ず、トレーラーで回収することになる。エンジンはいつでも取り付けられるので、どちらが滑空活動の負担になるか、意見が分かれるところである。
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