エンジンと胴体形状
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/27 03:33 UTC 版)
「強風 (航空機)」の記事における「エンジンと胴体形状」の解説
当時利用可能であった大馬力のエンジンとして三菱製の火星(出力約1,500hp)が採用された。火星は大出力ではあったものの戦闘機用としては直径(1,340mm)が比較的大きく、エンジンを配置した機首部分が最も太くなるような通常の単発戦闘機のスタイルでは空気抵抗が大きくなると予想された。そこで川西は同じく火星を搭載した雷電と同様の紡錘形の胴体形状に着目した。当時の海軍工廠の風洞実験では同じ最大断面積を持つ胴体ならばその最大位置が胴体中央寄りの方が抗力削減の点で有利であるという結果があり、紡錘形の胴体はそれを応用したものであった。紡錘形とするためにエンジンは胴体中央寄りに配置されてカウル前方は絞られ、それにより生じたエンジンからカウル前端までのクリアランスのためにプロペラシャフトは延長された。これは雷電と同様の処置であったが、同機に装備されていた狭いカウル開口からの空気流量を補うためのエンジン冷却ファンは装備されなかった。
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