ウェッジロックワッシャーの緩み止め効果
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/22 07:56 UTC 版)
「ウェッジロックワッシャー」の記事における「ウェッジロックワッシャーの緩み止め効果」の解説
日本工業規格であるJISでは、ボルト締結体の緩み耐性を検証する趣旨の規格は現在のところ存在しない。従って、現在国内外を問わず主流となっているドイツ工業規格 DIN65151に定められたユンカー式振動試験と、米国航空規格であるNAS1312-7に準拠したNAS式振動試験を例に事例を挙げる。 NAS式振動試験では、規格で定められた構成がウェッジロックワッシャーの使用要件に適さず、そのままの形で緩み耐性を試験することはできない。これは、NAS規格では試験機に設けられた貫通穴にボルトを通してナットで締結する構成となっているが、ボルト側にもナット側にも平座金が組み入れられている点に由来する。ウェッジロックワッシャーはセレーションの入ったリブ面がボルトおよびナットと相手母材表面にグリップするが、平座金を併用すると平座金の方にグリップしてしまう。これでは平座金が振動で回ってしまうとそこにグリップするウェッジロックワッシャーが供回りを起こしてしまうためである。しかしノルトロック社が欧州の安全性評価の第三者機関であるDNV(デット・ノルスケ・ヴェリタス)に依頼して行われた検証試験では、平座金が供回りを起こさないよう固定したNAS-M規格に則って同社のノルトロックワッシャーの試験が為され、NAS1312-7所定の時間加振を行っても緩みは発生しないことが同第三者機関により認定された。 ドイツ工業規格 DIN65151に準拠したユンカー式振動試験でも、ウェッジロックワッシャーであるノルトロックワッシャーが戻り回転を許さず締結体の軸力を保持する様子が同社の動画にて確認できる。 ノルトロックワッシャー/ユンカー振動試験での他製品比較検証
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