ウェッジロックワッシャーの機構
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/02/22 07:56 UTC 版)
「ウェッジロックワッシャー」の記事における「ウェッジロックワッシャーの機構」の解説
ウェッジロックワッシャーは、2枚組にアセンブリを行った際に表側に来る、細かなセレーションが付いた「リブ面」と呼ばれる面の一方がボルトヘッドまたはナットにグリップし、他方が相手母材表面にグリップして固定される。振動等によって締結体が戻り回転を起こした時には、先述の通りリブ面が固定されているため、2枚組の内側に位置する大きな山の入った「カム」面の間がスライドして行く。 カムの角度(右図α)はボルトのリード角(右図β)よりも大きく設計されているため、この時一方のカムが他方のカムを上って行く形で2枚組のワッシャー間に動きが発生する。しかしカムの角度αはリード角βを上回っているために、結果として2枚組ワッシャーの厚みが増し、その増加分だけボルトまたはナットが引っ張り上げられる。この仕組みにより、ボルトは緩むことで逆に締結力が増し、セルフロック効果を生じることとなる。 ボルトにはバネと同じく、引き伸ばされると同時に元に戻ろうとする力が加わる。ボルトが締結される原理として、回して締め込むことで引き伸ばされ、同時に発生する元に戻ろうとする力が双方向的に働くことで、軸力と呼ばれる締結力を得て複数のものを締結するが、ウェッジロックワッシャーは摩擦ではなく締結体の軸力そのものを利用してセルフロック効果を生み出すという点に特徴がある。
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