ウイルス粒子の構造
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/08/07 10:24 UTC 版)
T4ファージはウイルスとしては大きく、ほとんどのウイルスの長さが25nmから200nmの長さであるのに対し、幅がおよそ90nm、長さが200nmである。DNAのゲノムはカプシドと呼ばれる二十面体の頭部に格納される。尾部は空洞であり、細菌の細胞に吸着したファージが、細胞内に核酸を送る際に核酸が尾部を通過する。尾部は宿主の細胞表面に存在する受容体の認識において重要であり、吸着した細菌が宿主域の範囲であるか否かを決定する。 T4ファージの尾部の末端である6MDaの基盤は、13種類のタンパク質(遺伝子産物5、5.4、6、7、8、9、10、11、12、25、27、48、53)の組み合わせからなる、全127本のポリペプチド鎖で構成される。近年原子レベルで詳細な構造が明らかにされた。尾管の近位領域はgp54が構成しているが、主な部分はgp19が構成している。ものさしタンパク質gp29は基盤-尾管複合体に存在するが、モデル化されていない。
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