アーバインの蛮勇
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/01 05:25 UTC 版)
「1993年日本グランプリ (4輪)」の記事における「アーバインの蛮勇」の解説
雨は程なくしてあがり、再び日が差し始めた。コースは依然として濡れているが、レコードライン上は乾きつつあり、各車がドライタイヤに再交換するタイミングに差し掛かった。 1〜3位のセナ、プロスト、ハッキネンはそれぞれ単独走行となったが、4位以下はヒル、バリチェロ、デレック・ワーウィック、アーバインの接戦となる。トップのセナは周回遅れのヒルとアーバインに追いついたが、2台の激しいバトルに進路を阻まれた。一旦アーバインを抜いたものの、ヒルに詰まる間に再びアーバインに割り込まれるというシーンもあった。 41周目、ベルガーがエンジンブローでリタイア。46周目、高速ダンロップコーナーでリカルド・パトレーゼがスピンし、車体を大破させた。マクラーレンとウィリアムズの4台が上位を固める一方、フェラーリとベネトンのマシンは全滅となった。 49周目、シケインでアーバインがワーウィックに追突。アーバインが強引に6位をもぎとり、ワーウィックはリタイアに追いやられた(5周遅れの完走扱い)。 ファイナルラップ、クルージングに入ったセナをアーバインが追い抜いて同一周回に戻る。セナの後ろでゴールすればもう1周しなくても済んだが、アーバインに気にする素振りはない。 セナはプロストに11秒差をつけてチェッカーを受け、第6戦モナコGP以来となる今季4勝目を獲得した。マクラーレンのF1通算勝利数は103勝となり、フェラーリの最多勝記録に並んだ。チームメイトのハッキネンも3位初表彰台を獲得した。 4位ヒルに続いて、5位バリチェロは初入賞となった。デビュー戦6位入賞のアーバインとともに、F1ルーキー2名がジョーダンに今季初ポイントをもたらした。 同じく「F1ルーキー」となるベテラン鈴木利男は序盤にスピンを喫したものの、日本人ドライバーでは唯一の完走(12位)を果たした。
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