アーセン・ベンゲルの就任と無敗優勝(1996年-2005年)
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「アーセナルFC」の記事における「アーセン・ベンゲルの就任と無敗優勝(1996年-2005年)」の解説
1990年代後半から2000年代にかけての成功は、1996年に就任したアーセン・ベンゲルの手腕によるところが大きい。ベンゲルは新たな戦術、トレーニング法を導入すると同時に、イングランド人を補完する形で外国人選手を獲得した。食事制限や禁酒の徹底、外国人選手の登用などがプレミアリーグ全体にもたらしたインパクトは大きく、多くのチームや監督がベンゲルの影響を受けたと言われている。アーセナルは伝統的にフィジカルを前面に押し出した守備的な戦い方で知られており、1990年代後半は「フェイマス4」と呼ばれた4バック(トニー・アダムス、ナイジェル・ウィンターバーン、リー・ディクソン、マーティン・キーオン)とゴールキーパーのデビッド・シーマンを擁して堅固な守備を誇った。他チームのサポーターや攻撃的サッカーを好む一般のマスコミからは「1-0のアーセナル」「退屈で守備的サッカーを展開するチーム」などと揶揄された。ベンゲル就任後はこの伝統の守備的なチームカラーから一転。海外の選手を積極的に補強し、華麗なパスワークを武器にした圧倒的な攻撃力を誇るチームへと生まれ変わった。 1997-98シーズンにクラブ史上2度目のリーグ優勝とFAカップ優勝のダブルを達成し、2001-02シーズンにも3度目のダブルを果たす。2001-02シーズンのリーグ優勝は敵地マンチェスター・ユナイテッドの本拠地オールド・トラフォードで決めたものである。特に、2003-04シーズンはシーズンを通じて一度も負けることなくプレミアリーグ優勝(無敗優勝)を果たし、このチームは「インヴィンシブルズ(The Invincibles、無敵のチーム)」として讃えられた。無敗優勝はイングランドでプレストン・ノースエンド以来115年ぶりであり、優勝は最大のライバルトッテナムの当時の本拠地ホワイト・ハート・レーンで決定づけた。その後も49戦無敗を続け、この記録は未だに破られていない。カップ戦を含めた無敗は2007年4月9日から同年11月24日にかけての28試合である。1999-00シーズンにUEFAカップ準優勝、2002-03、2004-05シーズンにFAカップ優勝。2005-06にはクラブ史上初めてUEFAチャンピオンズリーグ決勝に進出したが、バルセロナに敗れて初優勝を逃した。 アーセナルはベンゲル指揮下の16シーズン中、8シーズンでリーグ優勝及び2位の座を獲得し、チームはフットボールリーグに代わって1993年に設立されたプレミアリーグで優勝を果たした7クラブ(マンチェスター・ユナイテッド、チェルシー、マンチェスター・シティ、ブラックバーン・ローヴァーズ、レスター、リヴァプール)のうちの一つとなった。
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