アップサイジングの例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/25 09:38 UTC 版)
「アップサイジングコンセプト」の記事における「アップサイジングの例」の解説
1980年代に登場したBMW・3シリーズのイータエンジンは先代の2.3L(143馬力)から2.6L(125馬力)と、排気量を拡大したにも関わらず馬力がダウンしている。これは低回転域でのトルクを太らせて低回転での実用を重視した、現代的なアップサイジングの概念の先駆けといえる存在であった。しかし商業的成功を収めることはできず、1990年代を迎えること無く姿を消した。 トヨタ・プリウスは2009年に3代目へとフルモデルチェンジをする際、1.5L→1.8Lへと排気量を拡大した。これにより高速域でのエンジン回転数を20%低くし、苦手であった高速巡航を克服して、実燃費を大きく向上させている。本来ならば排気量拡大により低負荷域での燃費悪化が懸念されるが、プリウスのTHS-Ⅱは低負荷域ではモーターを用いたEVモード(=エンジン停止状態)により巡航できるためデメリットを打ち消せた。 マツダ・CX-5は2018年に、気筒休止システムを採用した上で排気量を2.0→2.5Lへと拡大。燃費を5%向上させた。 マツダ・デミオは2018年に、実用燃費改良のため排気量を1.3L→1.5Lへと拡大した。 三菱・アウトランダーのPHEVは2018年のマイナーチェンジで、低回転化による発電時のエンジンノイズ低減を企図し、従来の2.0Lから2.4Lへと排気量拡大が行われた。 トヨタ・86/スバル・BRZは、2021年の2代目へのフルモデルチェンジで、エンジン回転によるトルク変動の谷を抑える目的で、従来の2.0Lから2.4Lへと排気量拡大が行われる予定となっている。
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