アッシリアの政治に見られる宗教
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/17 05:20 UTC 版)
「メソポタミア神話」の記事における「アッシリアの政治に見られる宗教」の解説
メソポタミアに興った多くの都市国家や王国同様、元来アッシリアは君主制ではなく寡頭制をとっていた。権威はその都市に帰属し、政体は3つの統治機関を有した。すなわち長老院、世襲の支配者、エポニムである。支配者は長老院を取り仕切り、その決定を執行する。この支配者はアッカド語でいわゆる王を指す言葉(šarrum)では形容されない。アッシリアにおいて「王」は都市の守護神であるアッシュール(Ashur)のための言葉であり、支配者はその大祭司である。支配者は「アッシュールの執事(iššiak Assur)」と呼ばれ、この執事という語はシュメール語のエンシ(Ensí)から借用された。3番目の統治機関、エポニム(limmum)はアテネのアルコンや執政官に似た役職で、毎年くじによって選ばれ彼の名はその年の呼び名になった。初期のアッシリアに見られたこのエポニムの制度、アッシュールの執事の習慣は、その後も儀礼的な痕跡としてアッシリアの君主制の中にずっと生き続けた。
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