アスペルガー症候群と犯罪などとの関係
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/16 11:23 UTC 版)
「アスペルガー症候群」の記事における「アスペルガー症候群と犯罪などとの関係」の解説
アスペルガー症候群を含む精神障害者の犯罪率は健常者の3分の1と極めて低い[要出典]。ただ、定型発達者と同様に、多くの事例の中には、後述のような特異なケースも存在する。一部のアスペルガー症候群の人が、一部の健常者と同様に、反社会的な行動をとることがあると考える人々もいるが、充分な検証はなされておらず、アスペルガー症候群が事件を誘発した背景の一つなのか、周辺事情に過ぎないのか、判断はきわめて難しい[要出典]。また、心身の成長と共に、前述の症状が消えて行くケースも見られる[要出典]。 一方で、アスペルガー症候群の暴力性や犯罪性などに関して研究が行われている。米国で行われた研究では、犯罪を犯す前にアスペルガー症候群と診断された青年たちは、一般比較群の犯罪者に比べて対人犯罪は2倍程度高く、対人暴力や学校における妨害行為が多く、財産犯や謹慎処分を受けた暴力は少なかったという結果が出ている。児童精神科医の清水康夫らが研究した児童の他害行為において、アスペルガー症候群の児童は、他害行為において「たたく」、「ものを投げる」、「蹴る」、「人を突き飛ばす」などの項目が一般保育園児童と比べて頻度が高かった。精神科医の杉山登志郎らが、あいち小児保険医療総合センターで継続的な関わりを持っている平均年齢9歳の265名では、素行障害・犯罪で警察に逮捕されたものは11名(4.2%)であった。また、精神科医のタンタムがアスペルガー症候群の60名について長期的な調査を行い、司法関係の情報が得られた54人の対象者を分析した結果、ほぼ半数の24名が少なくとも1回は犯罪事件を起こしていることが明らかになった。
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