アウティングに対する批判
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/12 03:15 UTC 版)
「アウティング」の記事における「アウティングに対する批判」の解説
一部のゲイ人権活動家は、反ゲイの保守的な人であっても守られるべきプライバシーの権利があると主張してアウティングを政治方策とすることには反対している。アメリカにおける最大のゲイ・レズビアンの権利擁護団体ヒューマン・ライツ・キャンペーン(en)のスポークスマンであるスティーブン・フィッシャーはエドワード・シュロックのアウティングについて「性的指向を武器のように使われている」と批判のコメントをしている。ゲイ・レズビアンの共和党員団体ログキャビン・リパブリカンズ(en)の政務局長クリストファー・バロンは「私達はアウティングキャンペーンを強く反対しますし、連邦婚姻修正法案(en)の反対者へのブッシュ大統領の援助にも反対します」と述べている。 ロジャー・ローゼンブラットは1993年1月号のニューヨーク・タイムズ・マガジンに「Who Killed Privacy?」(プライバシーを葬り去ろうとするのは誰?)というエッセーを掲載し、「アウティングを実行する同性愛者は、同性愛者の個々の生き方の自由と個々の選択の自由を混同しているのではないだろうか」と述べている。(Signorile, p. 80) 2002年3月、歌手のウィル・ヤングは同性愛公表の直前に、タブロイド紙が先に暴露してしまった。また、初の性転換を受けたクリスティーン・ジョーゲンセン、トランスジェンダーの活動家ベス・エリオット(en)、眼科医でプロテニスプレーヤーのレネ・リチャーズ(en)、ジャズミュージシャンのビリー・ティプトン(en)、医師アラン・H・ハート(en)、モデルエイプリル・アシュレー(en)、モデルのキャロライン・コッシー、エンターテイナーのジャーナ・スティール(en)、電気技師ナンシー・ジーン・バークホルダーらも欧米メディアがアウティングをした被害者達であり、ビリー・ティプトンのケースでは検視官が行っていた。多くのケースでは、アウティングされた側が私生活やキャリアにおいて悪影響を被っている。前述の事例のほかにも、アウティングによって公私に渡る不利益や、事実と異なるアウティングを受けたり、裏付けのないアウティングなどが著名人のアウティングにまつわる批判としてある。 トランスジェンダーやインターセクシャルをアウティングされた著名人の中にはジェイミー・リー・カーティス.のように裏付けの無いケースもある。
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