わが西遊記とは? わかりやすく解説

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わが西遊記

作者中島敦

収載図書中島敦全集 2
出版社筑摩書房
刊行年月1993.3
シリーズ名ちくま文庫


わが西遊記

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/06 04:53 UTC 版)

わが西遊記
作者 中島敦
日本
言語 日本語
ジャンル 連作小説
発表形態 作品集収録
初出情報
初出 下記の「収録」本
刊本情報
刊行 『わが西遊記』京北書店 1947年9月
収録 第二創作集『南島譚』今日の問題社 1942年11月15日
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わが西遊記』(わがさいゆうき)は、中島敦の未完とされている小説の連作[1]。「悟浄出世」と「悟浄歎異―沙門悟浄の手記―」の短編2編が書かれ、各々の末に「―「わが西遊記」の中―」と書かれていることから、『わが西遊記』と総称されている。

西遊記』を題材に、沙悟浄を主役とし、中島敦は「僕のファウストにする」という意気込みで書き[2]、「ファウストやツァラトゥストラなど、余り立派すぎる見本が目の前にあるので、却って巧く行きません」とも伝えている[2]

1941年(昭和16年)5月8日の田中西二郎宛の葉書と、同年6月深田久弥宛の書き置き(名刺の裏表)に、「西遊記(孫悟空や八戒の出てくる)を始めています」とある[2]

「悟浄出世」と「悟浄歎異」は共に、1942年11月、今日の問題社発行の『南島譚』にて初出である[2]

悟浄出世

草稿・原稿は一切残されていない。1942年(昭和17年)初夏に、中央公論社の編集者が「弟子」と共に受け取っていることから、この頃脱稿したと推測される[2]

悟浄は独り言の多い精神的に不安定な人物とされ、最後の救いの綱として天竺への旅に向かうことになる。

悟浄歎異―沙門悟浄の手記―

草稿及び完成浄書原稿が存在するが、2つは大きく異なる。浄書原稿は表題ページも含めて400字詰原稿用紙33枚で、丸善のものを使用している。下部欄外に、1から32までのノンブルが自筆で打たれ、32枚目末尾に「昭十四・一・十五」と中島自身が書いているが、それは赤鉛筆の2本線で打ち消されている[2]

本作では、悟浄出世にあるような精神的な不安定さは表現されず、冷静な目で孫悟空、三蔵法師、猪八戒を分析している。

おもな収録書籍

脚注

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  1. ^ 氷上英廣「解説」(山月記 1994, pp. 401–419)
  2. ^ a b c d e f 勝又浩「解題」(ちくま2 1993, pp. 547–560)

参考文献

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