有限責任会社(ゆうきりせきにんかいしゃ)(Limited Liability Company)
柔軟に会社組織を決めることができると同時に、事業に失敗したときのリスクを限定できるという新しい会社類型。日本版LLCともいう。
アメリカにおける有限責任会社(LLC)にならって、日本で導入が検討されている。日本における会社制度の抜本的改革の中で、ベチャー企業に対する投資や新規産業の起業を促す起爆剤としての役割に注目が集まっている。
有限責任会社は、現行の合名会社や民法上の組合のように、会社の組織や運営方法、あるいは出資額に対する利益の配分などについて柔軟に決めることができる。特に、出資比率にかかわらず利益の配分を自由に決められる。
また、会社が倒産するような事態に至った場合、株式会社や有限会社のように、出資者は自分の出資額を超える責任を問われない。つまり、出資者のリスクが限定されるため、ベンチャービジネスに対する投資や起業を促進する。
経済産業省は、有限責任会社の設立を可能にするほか、株式会社と有限会社の最低資本金に関する規制を緩和する会社制度の改革を検討している。ホームページなどを通じて公開される要綱試案に対して国民の意見を求め、2005年の通常国会で法案の提出を目指している。
・日本版LLC制度報告書の公表および意見募集について
・経済産業省
(2003.11.17掲載)
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