ねじの緩め方
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/09 05:09 UTC 版)
小ねじやボルト、ナットは古くなったり、不適切な方法で緩めようとしてねじの頭を潰したりして外れなくなる時がある。 オイルスプレーを大量に吹きつけ十分に時間を置いて浸透させてから回す方法もあるが、固着したねじは多く場合密着していてオイル類は浸透しない場合も多々ある。 この場合、バーナーでナットあるいはボルトを熱すると金属が膨張するので、比較的緩められるケースが多く、バイク・自動車整備でもよく行われている。スプレー式ガスバーナーの説明書にも「固着したねじを緩める」などの利用法が書いてある。しかしこれはある程度太いねじの方法であり、細いねじで行うと熱による強度低下でねじ自体が折れる場合が多い。 一般にねじは時間の経過と共に熱や錆などで固着することが多く、無理にこじってねじ頭を潰してしまうことがある。頭をプライヤのようなや一般工具や ショックドライバー等の潰れたねじ専用の工具で回すことも多くの場合は可能である。接着剤で頭に何か物を貼り付けて回す方法もある。ねじ頭が取れてしまった場合や虫ねじのように最初からねじ頭のないねじで穴が潰れた場合には、ドリルで残ったねじに穴を開けて棒をねじ込み回すボルトツイスタと呼ばれる専用工具もある。植え込みボルトが外せなくなった場合にはスタッドプラーと呼ばれる専用工具があり、ねじ部を掴むものとねじ部を避けてねじのない軸部を掴むものがある。ナットが回らなくなった場合には、ナット側面に爪状の突起を食い込ませて割りナット内径を広げて回したり、2箇所からナットを割り分割し除去する、ナットスプリッタと呼ばれる専用工具がある(ナットを破壊する事になるので、ナットは交換となる)。また、最悪の場合にはボルトそのものがある場所を強力なドリルでめねじごと取り除いて大きな穴を開け、必要ならその跡に改めて大き目の径のめねじを切って新たに大きい径のボルトを使用する方法もある。鋼鉄など金属の場合には大きくなった穴を溶接技術で埋めることも可能であり、木材の場合には接着剤などで穴を塞いでから新たに穴を穿つことも行われる。
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