たばこ産業による研究助成に対する批判・問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/02 23:24 UTC 版)
「喫煙科学研究財団」の記事における「たばこ産業による研究助成に対する批判・問題」の解説
たばこ産業による研究助成については、1997年及び2007年に世界医師会が「タバコ製品の有害性に関する世界医師会声明」を採択し、その声明において「タバコ産業からいかなる資金も教育的物資ももらわないこと」を研究施設、研究者個人等に対して要請している。 2000年8月2日にWHOたばこ産業文書に関する専門家委員会は、アメリカにおけるたばこ産業に対する訴訟において、たばこ会社の秘密文書が公開された結果、たばこ業界が秘密裏に資金を提供している、学会もどき、世論形成団体、ビジネス団体等を通じ、WHOのタバコ規制に対する妨害工作を行っていたこと、その活動が、たばこ産業界と陰で資金的につながりのある国際的な科学者達に強く依存していた旨を報告している。さらに同文書は、日本たばこ産業が喫煙科学研究財団を通じて委員会に参加しようとしたとして、日本たばこ産業と喫煙科学研究財団を非難している。 このようにたばこ産業による研究助成については、利害相反の面から批判を浴びるなど問題視されているため、たばこ産業からの出捐と寄付金によって運営されているこの財団の助成研究については、中立性を欠いているなどの批判がある。とりわけ日本禁煙学会は当財団に対し、日本たばこ産業の寄付金で運営されており国民の健康に反する存在であるとして2008年8月に解散を勧告し、関連の医師らに関係断絶を要請した。
※この「たばこ産業による研究助成に対する批判・問題」の解説は、「喫煙科学研究財団」の解説の一部です。
「たばこ産業による研究助成に対する批判・問題」を含む「喫煙科学研究財団」の記事については、「喫煙科学研究財団」の概要を参照ください。
- たばこ産業による研究助成に対する批判・問題のページへのリンク