総裁予備選(そうさいよびせん)
自民党の総裁が任期途中で辞任した場合、国会議員と都道府県連代表による投票で新総裁が決まる。地方に与えられた持ち票をどの候補者に投じるのか、それを決めるために地方で実施するのが総裁予備選だ。
今回の総裁選は、夏の参議院選挙を控え、KSD事件や森首相の国民的な不人気などで失望感が漂っている状況を打破すべく、都道府県連代表などに3票の地方票を与えることになった。特に、開かれた総裁選を演出するために、全国的に予備選が実施されている。
広島と山口の両県連では、地域支部長、県議などに制限した選挙だが、残りの45都道府県では一般の党員・党友を対象に予備選が行われる。そのほとんどは、予備選における最多得票者に持ち票の3票をすべて投じる「総取り方式」としている。
過去、1978年と1982年の総裁選のさい、予備選が実施された。1978年の総裁予備選では、当時首相だった福田赳夫氏が大平正芳氏に敗れ、「天の声にも変な声がある」と言い残して本選を辞退した。また、1982年には、予備選の2位以下が本選を辞退して中曽根康弘氏が総裁に選出されている。
現在、国会議員票で多数を占める橋本氏に対し、地方票で優位に立っている小泉氏が競っていて、今後の流れが注目される。
(2001.04.22更新)
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