『王の二つの身体』
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「エルンスト・カントロヴィチ」の記事における「『王の二つの身体』」の解説
1957年、カントロヴィチは傑作と名高い『王の二つの身体』を出版した。これは副題を借りれば「中世政治神学(英語版)」の研究書である。いかに中世・近世の神学者、歴史家、教会法学者が「王」を理解していたのか、すなわち寿命がある「自然的身体」と、時代をこえた組織・機関としての「政治的身体」を論じるのが主題であった。シェイクスピアやダンテをはじめ、様々な方向から文字・視覚史料を並べあげ、後の歴史学者や政治学者が、前近代ヨーロッパにおける一個人の権威・カリスマから個人を超越した国家概念に至るまでを理解するうえで多大な貢献を残した。『王の二つの身体』は、この分野では古典的名著であり続けている。
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