「長い脚」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/07 13:30 UTC 版)
「Tu-114 (航空機)」の記事における「「長い脚」」の解説
中翼構造の軍用爆撃機Tu-95から輸送機・旅客機型へ再設計変更するにあたり胴体は下部の爆弾倉を省いた載荷容積を上部に拡張した太い胴体の低翼構造に改めた。大きな二重反転プロペラのクリアランスを稼ぐための主脚(メインギア)はTu-95から寸法をそのまま引継ぎ、前脚は延長化変更から「長い脚」となる。低翼構造で胴体は上下二段式の米国・西欧民間で一般的なレシプロ四発旅客機やマクダネル・ダグラスDC-8型機などより搭乗口とそのデッキは高く当機専用のタラップが必要になったりと運用には苦労する点も多かった。 もし専用のタラップが用意できない場合には、通常サイズのタラップ車を横付けしてから機体に備え付けてある脱着式の短いタラップを取り付けた。これにより搭乗する場合は、一度タラップ車の階段を上ってからさらにTu-114の簡易タラップを上るような形になった。これはモスクワ〜東京間などの西側諸国に就航する時や、ソ連の首脳陣の特別機として運航された際にも問題になった。 現在(1990年代以降)の貨物輸送機・旅客機の機首先端にはレーダーのアンテナを収納するレドームが取り付けられているが他のツポレフ機同様にTu-114の機首先端はガラス張りで航法支援装置が設置されていない地域へ飛行する事を考慮して目視航法を行う事を考慮しているためである。航空士(ナビゲーター)が天測で現在位置や進路確認に使われ、のちには機首下部に航法用の地形走査レーダーも搭載された。なお慣性航法装置は1967年就航のDC-8-62型などの長距離用機材から搭載された。
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