「神はいなかった」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/22 14:54 UTC 版)
「ユーリイ・ガガーリン」の記事における「「神はいなかった」」の解説
ガガーリンの地球周回中の言葉として報道され、有名になったものとして「ここに神は見当たらない」というものがある。ガガーリンが飛行中に「見回してみても神はいない」といったとされているが、記録にはその種の発言は一切残されていない。これは同じソ連の宇宙飛行士のチトフが訪米した時にシアトルで記者団に向けて放った発言である。しかしながら日本以外では、この言葉の方が「地球は青かった」よりも有名である。他に「私はまわりを見渡したが、神は見当たらなかった」という表現でもよく引き合いに出されている。 ガガーリンの親友であった宇宙飛行士アレクセイ・レオーノフは著書『Two sides of the moon』(『アポロとソユーズ』p.295)の中でガガーリン自身が好んで語ったアネクドート(風刺ジョーク)として次の話を挙げている。 宇宙から帰還したガガーリンの歓迎パーティにロシア正教のモスクワ総主教アレクシー1世が列席しており、ガガーリンに尋ねた。 総主教「宇宙を飛んでいたとき、神の姿を見ただろうか」 ガガーリン「見えませんでした」 総主教「わが息子よ、神の姿が見えなかったことは自分の胸だけに収めておくように」 しばらくしてフルシチョフがガガーリンに同じことを尋ねた。総主教との約束を思い出したガガーリンはさきほどとは違うことを答えた。 ガガーリン「見えました」 フルシチョフ「同志よ、神の姿が見えたことは誰にもいわないように」(レーニン主義は宗教を否定している)
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