「猿丸大夫」の読み方とは? わかりやすく解説

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「猿丸大夫」の読み方

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/01/04 18:23 UTC 版)

猿丸大夫」の記事における「「猿丸大夫」の読み方」の解説

鴨長明の『方丈記』には、長明俗世捨ててののち近畿内の名所尋ねるくだりで以下のような記述がある。 「…若(もし)ハ又、アハヅノハラヲワケツヽ、セミウタノヲキナガアトヲトブラヒ、タナカミ河ヲワタリテ、サルマロマウチギミガハカヲタヅヌ…」 このなかの「サルマロマウチギミ」というのは、猿丸大夫のことである。「サルマロ」は「猿丸」、「マウチギミ」は「大夫」に当たる。これは『方丈記』だけではなく陽明文庫の『古今和歌集序注』にも、この猿丸大夫の「大夫」の字の脇に「マウチキミ」という振り仮名付けられており、ほかにも猿丸大夫を「サルマロマウチキミ」と読む文献がある。 『方丈記』が書かれた頃には、「大夫」は五位官人通称となっていたが、それ以前さかのぼれば五位より上の高位官人のことを称した。「大友黒主が歌は、古の猿丸大夫の次なり」ということは猿丸大夫は『古今和歌集以前遡るかなり古い時代人物ということになる。ゆえに中世では猿丸大夫五位ではなく、もっと位の高い人物のように見る向きがあり、「サルマロマウチギミ」と呼ばれたと見られる。「マウチギミ」とは天皇のそば近く仕える者、すなわち大臣側近という意味である。 江戸時代にもなると、「猿丸大夫」は「さるまるだゆう」と読まれている。「大夫」はその漢字音従えば「たいふ」とよむのが本来ではあるが、後世太夫」とも表記され、また「たゆう」とも読むようになっていた。『国書総目録』および『日本古典文学大辞典』(岩波書店においては、「猿丸大夫」(猿丸太夫)は「さるまるだゆう」という読み仮名付けられている。

※この「「猿丸大夫」の読み方」の解説は、「猿丸大夫」の解説の一部です。
「「猿丸大夫」の読み方」を含む「猿丸大夫」の記事については、「猿丸大夫」の概要を参照ください。

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