「春の波濤」事件
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/09/09 13:58 UTC 版)
「山口玲子 (作家)」の記事における「「春の波濤」事件」の解説
1985年に放送された川上貞奴が登場する大河ドラマ『春の波涛』において、原作者が杉本苑子のみで、自著『女優貞奴』の描写がありながら共同原作者や原案者に含まれないことを不服とし、同年にNHKと日本放送出版協会、および脚本を担当した中島丈博を相手に著作権を侵害しているとして損害賠償と謝罪広告の掲載を求める訴えを起こした。しかし名古屋地方裁判所は1994年に著作権侵害を認めずに請求を棄却しており、名古屋高等裁判所も1997年に山口の控訴を棄却。最高裁判所も1998年に山口の上告を棄却した。朝日新聞では、地裁判決の記事において「事実を主体にした著作物にどこまで著作権を認めるか、判決はその難しさを浮き彫りにした」と評しており、先行資料の内容から作品が「どのように創作的に展開し、表現しているか」の検討が十分とは思えないとする弁護士北村行夫のコメントも掲載している。
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