「引用可能なアイテム」の定義
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/24 16:19 UTC 版)
「インパクトファクター」の記事における「「引用可能なアイテム」の定義」の解説
インパクトファクターは「平均的な論文」の被引用回数を示すものである。そのため、「引用」と「出版物(引用可能なアイテム)」をどのように定義するかによって、数字が変わってくる。現在の慣行では、「引用」と「出版物」の両方が、クラリベイト社によって独占的に定義されている。例えば、Web of Science(WoS)データベースでは「出版物」の中には「記事(article)」「総説(review)」「議事録(proceedings paper)」が含まれそれ以外の社説(editorial)、訂正(correction)、ノート(note)、撤回(retraction)、議論(discussion)などの他の記事項目は除外されている。登録をすればユーザーはWoSにアクセスし、各ジャーナルにおける引用可能なアイテム数を個別に確認できる。対照的に、引用数はWoSデータベースからではなく、一般の読者がアクセスできない専用のJCRデータベースから抽出される。したがって、一般的に使用される「JCRインパクトファクター」は独自の値であり、クラリベイト社によって定義と計算がなされ、外部ユーザーが検証することはできない。一方で、これらの引用情報は各著者が論文の末尾に記載した参照文献件目録(renferenceやbibliography)がソースとなっており、引用文献のドキュメントタイプをデータ作成者側のクラリベイト社は把握することができない[要出典]。そのため、分子と分母のドキュメントタイプは一致しない[要出典]。 インパクトファクターはWeb of Scienceに収録される雑誌の3年間のデータを元に算出する。そのため、第1巻第1号からWoSに索引付けされた新しいジャーナルについては、2年間の索引付け後にインパクトファクターを受け取ることになる(この場合、二年前(すなわち発行開始以前)の出版物については、出版数0引用件数0としてインパクトファクターが計算される)。また、第1巻以降の途中の巻号からWoSに索引付けされたジャーナルについては、3年間の索引付けがされるまで、インパクトファクターを取得できない。ただし時折JCRは、部分的な引用データに基づいて、索引付けが2年未満の新しいジャーナルにもインパクトファクターを割り当てることがある。年度出版物やその他の不規則な出版物は、特定の年にアイテムを出版しないことがあり、カウントに影響を与える。また、インパクトファクターは2年に限らず、任意の期間で計算することができる。たとえば、JCRには5年間インパクトファクター(five-year impact factor)も含まれている。これは、特定の年のジャーナルへの引用数を、過去5年間にそのジャーナルに掲載された記事の数で割ることで計算される。
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