「ボスザル」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/26 00:11 UTC 版)
地獄谷野猿公苑では第1位のサルに敬意をこめ代々、「龍王」という名前が付けられている。第1位のサルは外敵に立ち向かうなど、群れのサルたちから頼りにされている存在である。1980年代からサルを観察し続けた公苑の職員によると、ボスザルは、ナンダ、トム、トリカブト、トラシチ、トラヨ、そしてトケイ89へと続いている。 第12代龍王-トラヨ 第13代龍王-トケイ89 第14代龍王-トラヨ 第15代龍王-トグラ95 ほとんどのボスザルの交代は、ある日突然、第1位のボスザルが群れからいなくなり、群れに残っているオスたちの順位が1つ繰り上がることにより行われると、公苑の職員は観察する。また、職員は、若い個体が、年取ったボスを追い出すという壮絶な「ボス争い」と言われている闘いは行われることはなく、「ボス争い」は不確かな情報に基づく「伝説に近いもの」であると主張する。 20世紀後半、ニホンザルの研究が進み、学問上、「ボスザル」という権力を独占するかのような“概念”が否定されつつあるなか、地獄谷野猿公苑では「ボスザル」以外の代用の言葉は一般に浸透していないことと、名称よりも実態を広めたいという理由により、2012年現在も「ボスザル」と呼んでいる。
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