「クジラ」という語の歴史
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/16 04:19 UTC 版)
貝原益軒著『日本釈名』中魚部(元禄13年、1700年)や新井白石著『東雅』十九鱗介部(享保4年、1719年)によれば、「ク」は古語で黒を表し「シラ」は白を表し「黒白」で「クシラ」であった。その後「シ」は「チ」に転じて「クチラ」になり「チ」が「ヂ」に変り「クヂラ」になったと解説している。また、『日本古語大辞典』では「ク」は古韓語で「大」を意味し、「シシ」を「獣」、「ラ」を接尾語としている。その他、『大言海』では「クチビロ(口広)が変化したものとし、『日本捕鯨語彙考』では「クジンラ(九尋羅)」が変化したものとしている。 「クジラ」の表記の時代による移り変わり 奈良時代(710 - 794年)古事記 - 「区施羅」クヂラ。 日本書紀 - 「久治良」クヂラ。記紀共に今の鯨(クジラ)を指すかどうかは諸説ある。 平安時代(794年-1185年)新撰字鏡 - オスは「鼇(本来は大亀の意味)」クチラ(久治良)。メスは「鯢」メクチラ(女久治良)。 類聚名義抄 - オスは「巨京(渠京を略した文字としている)」クヂラ、ヲクヂラ。メスは「鯢」クヂラ、メクヂラ。
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