「ごみ」の再使用
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/08 02:33 UTC 版)
このような経済後進国では、その一方で国内の貧富格差拡大から、都市部から排出されたごみを、都市周辺部の住民が回収・再利用することで、副次的な産業が発生するといった、独特の再利用文化が発生しつつある。あまりに貧富の格差が激しい場合には、プラスチック容器やビニール袋ですら再使用される(→スモーキー・マウンテン)。 その原因の一端には、貧富の格差がある訳だが、その一方で欧米からの循環型社会の浸透も早く、日本や欧米では長らく続いた廃棄物を排出し続けるだけの大量消費社会から、循環型社会への転進を早くも始めている地域もある。ただし安全面や環境衛生面での配慮が後回しになるケースも見受けられ、有害廃棄物に混じった再利用可能な資源を発掘するために、有効な防護措置も取らずに資源回収に従事する労働者も多く、それらの人々の健康被害が社会問題となっている。 またこのような独自のリユース市場が発展した関係で、ごみ集積場の近辺に集落が発生するケースがある。しかしこれらごみ集積場の安全基準が皆無に等しいことも少なくはない。このため有害廃棄物による汚染も問題だが、ごみの火災や倒壊といった事故も少なからず発生しており、これによる犠牲者も報じられている。フィリピンのパヤタスでは2000年7月にごみの山が倒壊、死者・行方不明者が数百名という事故発生している。
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