MOTHER (ゲーム) 舞台

MOTHER (ゲーム)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/31 03:50 UTC 版)

舞台

現代アメリカを舞台としているが、登場する地域名はすべて架空のものとなっている。町の名前はアメリカの祝日年中行事の名称から採られているものが多い。大陸横断鉄道「パラダイスライン」により、サンクスギビング、レインディア、ハロウィーン、スノーマンの4つの町が結ばれている。

なお、英語表記が2種類あるものはそれぞれ「日本国内版 / 日本国外版」を表す。また、本項および「登場人物」の項に記載された説明文の一部は、本作の公式ガイドブック『マザー百科』(小学館 ISBN 978-4-091-04114-2、脚注では『百科』と表記)の記述を基にしており、ゲーム本編では語られない設定が多く含まれている

マザーズデイ / Mother's Day / Podunk

前町長の「口笛を吹きたくなる町にしよう」というスローガンに基づく施政によって周辺地域が整備されている。隣町サンクスギビングのベッドタウンでもある。カーネーションの花はこの町のシンボルとなっている[8]

マイホーム
主人公の自宅。町の北のはずれに建てられている。
南の墓場 / South Cemetery
町の南に広がる町立共同墓地1864年創立[9]。何者かの力によりゾンビが現れ、辺りを徘徊している。
カナリア村 / Canary Village
町の北西にある、カナリアの生息地。1907年創立[10]
シュークリーム動物園 / Chou a la Creme Zoo / Choucream Zoo
町の北にある動物園1985年創立[11]。飼育されていた動物たちが突然凶暴化したため、外へ逃げ出さないよう閉鎖されている。他では見られない「歌うサル」がいる。

マジカント / Magicant

一面に桃色の大地が広がる異世界。女王であるクイーンマリーが統治している。

マジカントの町
マジカントの住人が暮らす町。桃色の貝殻のような形をした建物が並んでいる。
クイーンマリーの城 / Queen Mary's Castle
クイーンマリーがいる城。入り口の前には、なぞなぞ好きの守衛が立っている。
クイーンマリーの泉
城の西にある泉。泉の水に触れるとHPが全回復するほか、辺りに生えている赤い草を浸すとHP回復アイテムの「マジックハーブ」に変わる。また、泉に向けてPSIの「テレパシー」を使うと「おたすけじいさん」が現れて毒状態や石化状態を治療でき、『MOTHER1+2』ではさらに銀行に預けたお金を引き出すこともできる。
フライングマンの家 / Flying man's house
城の北にある、鳥人「フライングマン」たちが住む家。
地下大河 / Underground
マジカントの地下に広がる空間。その奥では巨大なドラゴンが眠っている。

サンクスギビング / Thanksgiving / Merrysville

『マザー百科』p.62で「サンタクロース駅」のイメージ画像として用いられたデンバーユニオン駅

マザーズデイの隣町。実業家ゴルドリッチ・ダンカンの手によって急速に発展したが、近年ではストリップ劇場「ナンバー1」(『MOTHER1+2』では「れいのみせ」と表記)[12]の建設を巡り町政が紛糾している[13]。町の北側には、大陸横断鉄道の駅「サンタクロース駅」がある。

ティンクル小学校 / Twinkle Elementary School
当初はサンクスギビング小学校という名称だったが、マザーズデイから贈られた鐘にちなみティンクル小学校と呼ばれるようになった。内部の理科室には「ヴィムシュタイン」なる科学者が出没し、効果不明の機械類を販売している[14]
スイートリトル工場 / Sweet Little Factory / Sweet's Little Factory
町の南にある工場。1955年創業[15]。かつてはミサイル生産工場だった。ダンカン工場が完成して以来は稼動を停止している。
ダンカン工場 / Duncan Factory / Duncan's Factory
町の北にある巨大な工場。1969年創業[16]。最上階にはロケットが設置されている。

レインディア / Reindeer

高級住宅が建ち並ぶ町。他の町に関する様々な噂話が飛び交っている。

預言者の館
町の北西にある建物。300年生きていると噂される預言者の老人が暮らしている。

ハロウィーン / Halloween / Spookane

怪物たちに占拠された町。かつては鉱山の町として賑わっていたが[17]、現在は住人が山の手に避難している。住人のいなくなった中心街には敵が出現する。

幽霊屋敷 / Ghost House
町の高台に建てられた屋敷。現在では幽霊の巣窟と化し、ここで暮らしていたローズマリー一家は高台の麓に移り住んでいる。屋敷の奥にはひとりでにメロディーを奏でるピアノがある。

スノーマン / Snowman

雪に覆われた町。町中では風邪が流行している。

教会 / Church / Chateau
町から東に大きく離れた山奥に建っている教会

アドベント砂漠 / Advent Desert / Yucca Desert

大陸の北側に広がる砂漠。この東に位置する遺跡にはかつて多くの盗掘者や調査隊がやってきたという。砂漠の一角には、過去の大戦の際に埋められたままの地雷や顔のついたサボテンの生息地もある。伝承では1000年に一度イエス・キリストが再臨する地とされており、「アドベント」の名もそれに由来する[18]

遊覧飛行場
砂漠のオアシスの近くで、退役した老人が複葉機を用いた遊覧飛行を運営している。搭乗の際に受け取る半券を10枚集めると戦車に乗車できるサービスも行われている。
遺跡 / Historic ruins / Ruins of Desert
砂漠にある古代遺跡。入り口は巨大なロボットにより守られている。内部では多くのサルが棲息している。

イースター / Easter / Youngtown

アドベント砂漠の南にある森の中の町。大人たちが空飛ぶ船「マザーシップ」によって連れ去られ、町中には子供だけが取り残されている。町の北部には駅があるが、橋の崩落により線路が寸断され汽車は運行していない。

ガリクソン家
町の西側の家に住む一家。特殊能力を秘めた赤ん坊がいる。

湿地帯 / Swamp

イースターの東に広がる湿地帯氷河が長い年月をかけて地面を削り取り、迷路のように入り組んだ地形となった。国内唯一のバッファローの狩場[19]

バレンタイン / Valentine / Ellay

湿地帯の北部にある町。1950年代には自動車産業が盛んだったが、現在は衰退している[要出典]。若者の風紀が乱れ、町中では不良集団「ブラックブラッド団」(通称ブラブラ団)が闊歩している。また、警官による不法行為の横行も問題になっている。

ライブハウス / Live House
ロックンロールミュージシャンが経営するライブハウス。ブラブラ団の溜まり場でもある。
展望台 / Look-Out Tower
町の北部の港にある展望台。屋上に設置された望遠鏡からは、一軒家のある小島が見える。

ホーリーローリーマウンテン / Holy Loly Mountain / Mount Itoi

バレンタインの東にそびえ立つ山。標高1,013メートル[20]

山小屋 / Mountain hut
中腹にある山小屋。老人が一人で暮らしている。
工場 / Factory
中腹に広がる湖の底に造られた工場。中には巨大ロボットが安置されている。
山頂 / Summit
巨大な船「マザーシップ」が停泊している。その前には「XX」と刻まれた石碑がある。

注釈

  1. ^ 森のやや木の間隔が広い場所では、斜め移動することで、木の間をすり抜けるように移動できる。これを使わないと行けない場所がある。
  2. ^ 仲間に加わっていても意識不明の場合はストーリーを進められない。
  3. ^ おんなのこ・もうひとりのおともだちは仲間に加えなくてもクリアが可能である。
  4. ^ この墓のグラフィックは、ファミリーコンピュータ版では十字架を模したデザインだが、『MOTHER1+2』では別のデザインに変更されている。
  5. ^ 例:「なぜ、鎧・兜・盾に剣という装備でなくてはならないのか」、「なぜ主人公は勇者でなくてはならないのか」
  6. ^ 例:「平凡な日常の中でポルターガイストが発生して冒険が始まる」、「普通の少年が身の丈だけでモンスターに立ち向かう」
  7. ^ もともと糸井は喘息をかかえており、症状をしのぐために『スーパーマリオブラザーズ』を遊んでいた。
  8. ^ 例:「ボロのバット」や「とびきりのフライパン」などアイテムの等級を子どもが使うような平易な言葉にする。[27]
  9. ^ 正確には、マゼンタ100%とイエロー100%を合わせた「金赤」という色にを数%混ぜたもの[5]
  10. ^ 2000年にNINTENDO64版『MOTHER3』が開発中止となったことで髙田は制作から離れ、後の2006年に発売されたゲームボーイアドバンス版『MOTHER3』のロゴは髙田の草案を元に整えられた[34]

出典

  1. ^ a b c 「5月10日号特別付録 ファミコンロムカセット オールカタログ」『ファミリーコンピュータMagazine』第7巻第9号、徳間書店、1991年5月10日、175頁。 
  2. ^ a b Earthbound Beginnings for Wii U - Nintendo Game Details”. Nintendo of America. 2017年2月9日閲覧。
  3. ^ a b EarthBound Beginnings”. Nintendo UK. 2017年2月9日閲覧。
  4. ^ a b MOTHER|Wii U”. 任天堂. 2017年2月9日閲覧。
  5. ^ a b c 第4回 「マザー・レッド」は金赤じゃない?|『MOTHER』のロゴの地球はなにが元になっているのか?”. ほぼ日刊イトイ新聞 (2022年7月30日). 2023年12月11日閲覧。
  6. ^ a b 『MOTHER』『MOTHER2 ギーグの逆襲』が「ファミリーコンピュータ&スーパーファミコン Nintendo Switch Online」で本日追加。プラチナポイント交換グッズも登場。”. 任天堂 (2022年2月10日). 2022年2月10日閲覧。
  7. ^ a b Nintendo Switch Onlineに『MOTHER』と『MOTHER2 ギーグの逆襲』が追加。糸井重里氏からファンに向けたメッセージも公開【Nintendo Direct】”. ファミ通.com. KADOKAWA (2022年2月10日). 2022年2月10日閲覧。
  8. ^ 『百科』, p. 30.
  9. ^ 『百科』, p. 40.
  10. ^ 『百科』, p. 38.
  11. ^ 『百科』, p. 42.
  12. ^ 『百科』, p. 152.
  13. ^ 『百科』, p. 54.
  14. ^ 『百科』, pp. 56–57.
  15. ^ 『百科』, p. 59.
  16. ^ 『百科』, p. 60.
  17. ^ 『百科』, pp. 72–74.
  18. ^ 『百科』, p. 80.
  19. ^ 『百科』, pp. 91–92.
  20. ^ 『百科』, p. 100.
  21. ^ MOTHER 主人公達”. 任天堂. 2017年2月9日閲覧。
  22. ^ 『百科』, pp. 18–19.
  23. ^ 『百科』, pp. 20–21.
  24. ^ 『百科』, pp. 22–23.
  25. ^ 『百科』, pp. 24–25.
  26. ^ 『百科』, pp. 12–17.
  27. ^ a b c d e f g h i j 若ゲのいたり ゲームクリエイターの青春『MOTHER』編”. 電ファミニコゲーマー (2017年10月26日). 2023年4月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2018年8月8日閲覧。
  28. ^ a b WILD MOTHER PARTY(3/8)”. ほぼ日刊イトイ新聞 (2018年12月21日). 2023年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年11月8日閲覧。
  29. ^ WILD MOTHER PARTY(4/8)”. ほぼ日刊イトイ新聞 (2018年12月22日). 2023年9月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月28日閲覧。
  30. ^ 第1回 糸井重里との出会い|『MOTHER』のロゴの地球はなにが元になっているのか?”. ほぼ日刊イトイ新聞 (2022年7月27日). 2023年12月11日閲覧。
  31. ^ WILD MOTHER PARTY(1/8)”. ほぼ日刊イトイ新聞 (2018年12月19日). 2020年11月8日閲覧。
  32. ^ a b 第2回 真っ赤なパッケージが生まれた理由|『MOTHER』のロゴの地球はなにが元になっているのか?”. ほぼ日刊イトイ新聞 (2022年7月28日). 2023年12月11日閲覧。
  33. ^ 第3回 『MOTHER』のロゴの地球マークは|『MOTHER』のロゴの地球はなにが元になっているのか?”. ほぼ日刊イトイ新聞 (2022年7月29日). 2023年12月11日閲覧。
  34. ^ a b 第5回 『MOTHER』のデザインの強さ|『MOTHER』のロゴの地球はなにが元になっているのか?”. ほぼ日刊イトイ新聞 (2022年7月31日). 2023年12月11日閲覧。
  35. ^ a b MOTHER まとめ [ファミコン]/ ファミ通.com”. KADOKAWA CORPORATION. 2015年3月21日閲覧。
  36. ^ a b 池谷勇人「ユーゲーが贈るファミコン名作ソフト 100選」『ユーゲー 2003 Vol.07』第7巻第10号、キルタイムコミュニケーション、2003年6月1日、25頁、雑誌17630-2。 
  37. ^ a b 飯田和敏「20th Anniversary 僕たちの好きなファミコン100」『CONTINUE』Vol.13、太田出版、2003年12月18日、9 - 59頁、ISBN 9784872338225 
  38. ^ a b ファミコン通信』第16・17合併号、アスキー、1989年8月4日。 





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