太宰府天満宮
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社殿
本殿は五間社流造で屋根は檜皮葺。正面に1間の唐破風造の向拝(こうはい)を設ける。また、左右側面には各1間でこれも唐破風造の車寄を付け、廻廊が前方の楼門まで廻らされている。本殿は明治40年(1907年)5月27日に古社寺保存法に基づく特別保護建造物に指定され、昭和25年(1950年)文化財保護法施行に伴い重要文化財とされている。昭和41年(1966年)6月11日付で棟札9枚と板札2枚が重要文化財の附(つけたり)として指定されている。
太宰府天満宮を舞台にした作品
能楽
- 世阿弥『老松(おいまつ)』
- 能では一番目に演じられる初番目物(しょばんめもの)。粗筋は梅津の某(ワキ)が夢の告げで筑紫安楽寺(太宰府天満宮)に行くと、老人(前シテ)と若い男(ツレ)が咲き誇る梅の垣を囲っている。飛梅(後述)とその脇の古松(老松)の謂われを尋ねると、2人はその謂われを語り、梅と松が唐の国でも尊ばれたことを述べて神々しい姿で去る。梅津の某が老松のかたわらに祗候していると、老松の神霊(後ジテ)が現れ、客人を慰めようと様々な舞楽を奏し神託を告げる。この後ジテは老人の面に白髪をたれた老神の姿で登場し、その舞いは荘厳な真ノ序ノ舞である。因みにツレの若い男は実は飛梅の精で、飛梅とは道真が京から左遷された時、京から飛んできたとされる梅である。江戸時代、徳川将軍家では「高砂」とともに筆頭祝言曲とされた。
歌曲
- 大和田建樹『鉄道唱歌』第2集山陽九州篇
- 41.まだ一日とおもいたる 旅路は早も二日市 下りて見てこん名にききし 宰府の宮の飛梅を
- 42.千年(ちとせ)のむかし太宰府を おかれしあとは此処(このところ) 宮に祭れる菅公の 事績かたらんいざ来たれ
- 43.醍醐の御代の其(その)はじめ 惜しくも人にそねまれて 身になき罪をおわせられ ついに左遷と定まりぬ
- 44.天に泣けども天言わず 地に叫べども地もきかず 涙を呑みて辺土なる ここに月日をおくりけり
- 45.身は沈めども忘れぬは 海より深き君の恩 かたみの御衣を朝毎(あさごと)に ささげてしぼる袂かな
- 46.あわれ当時の御心を おもいまつればいかならん お前の池に鯉を呼ぶ おとめよ子等(こら)よ旅人よ
- 47.一時栄し都府楼の あとをたずねて分け入れば 草葉をわたる春風に なびく菫(すみれ)の三つ五つ
- 48.鐘の音きくと菅公の 詩に作られて観音寺 仏も知るや千代までも つきぬ恨みの世がたりは
- 鉄道唱歌第2集は全68番であるが、そのうち太宰府には8分の1弱に当たる8番を割り当てており、作者の建樹が道真と天満宮に強い関心を持っていたことを窺わせる。
- さだは、自身の所有する詩島に太宰府天満宮の分霊を祀った「詩島天満宮」を建立している。
小説
なお、太宰府天満宮及び前身の安楽寺が登場する文学作品は古典から現代の小説まで数多く存在し、漫画、アニメ等でも数多く登場する。
文化財
国宝
- 翰苑巻第卅(書跡)
- 平安時代の作。1954年(昭和29年)3月20日指定[11]。
重要文化財(国指定)
- 本殿(附 棟札9枚、板札2枚)(建造物)
- 桃山時代の造営。1907年(明治40年)5月27日指定[12]。
- 末社志賀社本殿(建造物)
- 室町時代中期、長禄2年(1458年)造営。1907年(明治40年)5月27日指定[13]。
- 毛抜形太刀 無銘(工芸品)
- 平安時代の作。1923年(大正12年)3月28日指定[14]。
- 太刀 銘俊次(工芸品)
- 鎌倉時代の作。1912年(大正元年)9月3日指定[15]。
- 梅月蒔絵文台(工芸品)
- 裏面に信元(花押)の蒔絵銘がある。室町時代の作。1980年(昭和55年)6月6日指定[16]。
- 太宰府天満宮文書 78巻・25冊・1幅(附 大宰府天満宮境内図(着色)1幅)(古文書)
- 蓮華唐花文塼(考古資料)
- 福岡県筑紫郡太宰府町大字観世音寺出土。奈良時代の作。1961年(昭和36年)6月30日指定[19]。
国の天然記念物
福岡県指定文化財
- 有形文化財
- 天満宮の石造鳥居(建造物)
- 天満宮の石造燈籠(建造物)
- 北野天神縁起(絵画)
- 木造狛犬(彫刻)
- 銅製鰐口(工芸品)
- 鉄製雲版(工芸品)
- 鶴亀文懸鏡(工芸品)
- 銅製麒麟並に鸞(工芸品)
- 銅製神牛(工芸品)
- 銅製花瓶(工芸品)
- 太宰府天満宮飛梅柵擬宝珠(工芸品)
- 滑石硯(考古資料)
- 銅製経筒(考古資料)
- 石製経筒(考古資料)
- 瓦経(考古資料)
- 蒙古碇石(考古資料)
- 有形民俗文化財
- 太宰府天満宮の力石
- 無形民俗文化財
- 太宰府天満宮神幸行事
- 鬼すべ
- 天然記念物
- 天神の森(樟)
太宰府市指定文化財
- 有形文化財
- 相輪橖(建造物)
- 老松社本殿(建造物)
- 六座の面(附 納入箱)(彫刻)
- 天然記念物
- 太宰府天満宮のイチイガシ
注釈
出典
- ^ 季節お役立ち情報局 太宰府天満宮の初詣2017。三が日の混雑は?屋台出店時間。
- ^ とれたてフジ 正しくお参り!バッチリ開運!やしろツアーズ3
- ^ 岡田『神社』。
- ^ 太宰府天満宮、鬼すべ神事
- ^ 郷土資料事典・福岡県《観光と旅》、人文社、51p
- ^ 西高辻信貞『太宰府天満宮』加藤勝久、1985年3月20日、179頁。
- ^ “太宰府天満宮とアートの歴史”. 太宰府天満宮. 2015年11月3日閲覧。
- ^ a b “「水城・大野城築造 竈門神社創建1350年 九州国立博物館 開館10周年 日本遺産認定記念 ももクロ男祭り2015 in 太宰府」の様子”. 音楽ナタリー. 2015年11月3日閲覧。
- ^ “学問の神様”太宰府天満宮「仮殿」お披露目~「本殿」124年ぶりの改修 福岡RKB毎日放送 2023年5月12日
- ^ 訪ねてみよう、あのワンシーン ~ 映画『君の膵臓をたべたい』ロケ地めぐり
- ^ 翰苑巻第卅 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 太宰府天満宮本殿 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 太宰府天満宮末社志賀社本殿 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 毛抜形太刀〈無銘/〉 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 太刀〈銘俊次/〉 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 梅月蒔絵文台 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 太宰府天満宮文書 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 当初指定時(1982年)の員数は「75巻、25冊、1幅、26通」であったが、1986年に員数が変更され「78巻、25冊、1幅」となっている(昭和57年6月5日文部省告示第98号および昭和61年6月6日文部省告示第90号)。
- ^ 蓮華唐花文〓 - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 太宰府神社のクス - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ 太宰府神社のヒロハチシャノキ - 国指定文化財等データベース(文化庁)
- ^ ニッカウヰスキー(旧協和発酵→アサヒ協和酒類製造)門司工場製。梅の実は境内で収穫し御祓いを受けたものを使い、これを焼酎のラインで梅酒として製造する。
- ^ 西高辻信貞『太宰府天満宮』、学生社、昭和45年ISBN 4-06-201196-4。
- ^ 平成19年(2007年)の正月三が日参拝者数は201万人であった。
- ^ トイレに神池の水『朝日新聞』1976年(昭和51年)10月27日夕刊、3版、8面
- ^ a b “文太さん、太宰府天満宮の信徒会に入会し墓地も買っていた”. サンケイスポーツ. (2018年12月8日) 2014年12月3日閲覧。
太宰府天満宮と同じ種類の言葉
固有名詞の分類
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