リキュール
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/10/29 14:59 UTC 版)
分類
リキュールは、香草・薬草系、果実系、ナッツ・種子系、その他の4種類に分類される。リキュールの元祖となるのは、薬でもあった香草・薬草系のリキュールである。近年では食品の加工技術の向上に伴い、従来の枠にははまらない特殊なタイプのリキュールも多く出現している。
香草・薬草系
香草・薬草・スパイスの類を主原料とするリキュール。中世ヨーロッパに薬としての役目を担っていた修道院系のリキュールの大部分はここに属する。
シャルトリューズのようにレシピが非公開であるもの、100以上の原材料を配合しているものもある。果実や種子を主原料としたリキュールでも、アクセントや隠し味として少量の香草類が使われている場合がほとんどである。
どのようなリキュールが分類されるかについては香草・薬草系リキュールのカテゴリを参照されたい。
果実系
果実の果肉・果皮・果汁を主原料とするリキュール。製造の歴史は浅いが、近代では製造量や種類は最も多い。
薬よりは嗜好品としての要素が強いリキュールであり、カクテルや製菓に利用される。また風味が穏やかで親しみやすく、ストレートあるいはソーダ割りなどの手軽な方法での飲用に向く種類でもある。
ナッツ・種子系
果実の種子や豆類を用いたリキュール。コーヒー豆のように焙煎された材料が使われるものもある。重厚な風味と甘味を備えたものが多く、製菓や食後酒に向く。
その他
技術の発達に伴い製造されるようになった、比較的新しいリキュール。卵やクリーム・ヨーグルトといった、タンパク質や脂肪分を多く含む材料を使ったものが代表的である。2022年現在の日本においては、鰹節や椎茸、柚子胡椒(柚子と唐辛子)を原料としたリキュールも製造されている。
注釈
出典
- ^ a b c d 「クラフト リキュール和の薫り」『日経MJ』2020年1月13日(トレンド面)
- ^ 日本ホテルバーメンズ協会『HBAバーテンダーズオフィシャルブック』(ごま書房、2007年)p.132.
- ^ 小島武彦監修『リキュールで楽しむカクテル321 第2刷』(日本文芸社、2004年)p.10.
- ^ 日本ホテルバーメンズ協会『HBAバーテンダーズオフィシャルブック』(ごま書房、2007年)p.134.
- ^ 橋口孝司『スピリッツ銘酒事典』(新星出版社、2002年)p.177.
- ^ a b c 渡辺一也監修『リキュール&カクテル大事典』ナツメ社、2004年、17頁。
- ^ 橋口孝司『スピリッツ銘酒事典』(新星出版社、2002年)p.178.
- ^ “前衛派日本酒〈04〉学ぶほどにもっと美味しく楽しめる。日本酒の基本”. メトロミニッツ. 2015年11月11日閲覧。
- ^ 『カクテルをたしなむ人のレッスン&400レシピ』日本文芸社、2021年、39頁。ISBN 978-4537218695。
リキュールと同じ種類の言葉
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