メルセデス・ベンツ・グループ ブランド一覧

メルセデス・ベンツ・グループ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/16 21:54 UTC 版)

ブランド一覧

日本法人

メルセデス・ベンツ日本株式会社
Mercedes-Benz Japan Co., Ltd.
本社が入居するワールドビジネスガーデン マリブウエスト(左)
種類 株式会社
本社所在地 日本
261-7108
千葉県千葉市美浜区中瀬2-6-1
ワールドビジネスガーデン マリブウエスト
設立 1986年1月21日
業種 小売業
法人番号 3010401029460
事業内容 自動車とその関連製品の輸入・販売およびサービス
(主な取り扱いブランド:メルセデス・ベンツメルセデスAMGメルセデス・マイバッハメルセデスEQスマート
代表者 代表取締役社長CEO 上野金太郎
代表取締役副社長CFO フェリックス・ブリッチュ
資本金 156億円
(2021年12月31日時点)[28]
売上高 4190億7400万円
(2021年12月31日時点)[28]
営業利益 144億8800万円
(2021年12月31日時点)[28]
経常利益 132億6100万円
(2021年12月31日時点)[28]
純利益 884億4900万円
(2021年12月31日時点)[28]
純資産 369億2000万円
(2021年12月31日時点)[28]
総資産 1955億2600万円
(2021年12月31日時点)[28]
従業員数 約370名(派遣社員は除く)
外部リンク https://www.mercedes-benz.co.jp/
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完全子会社としてメルセデス・ベンツ日本株式会社(メルセデス・ベンツにほん、: Mercedes-Benz Japan Co., Ltd.MBJ)がある。MBJは、ダイムラーJが持ち株会社として事業経営・財務管理・実務(自動車輸入・販売およびサービス)を担当している。所在地は千葉県千葉市美浜区中瀬。現代表者は上野金太郎(代表取締役兼CEO)[注 1]。かつては事業経営・財務管理に関してはダイムラー日本株式会社が担当していたが、現在はMBJに吸収された。

輸入拠点は茨城県日立市茨城港日立港区であり、常磐自動車道日立南太田ICそばに新車整備センター(VPC)がある。車両はここで品質検査、納車整備などを経て出荷されている。2010年3月までは愛知県豊橋市にもVPCを設けていたが、日立に集約・統合した。その後、東日本大震災の影響により、一時的ではあったが再び愛知県豊橋市でのVPC業務を復活させた。現在、旧豊橋VPCはFCAジャパンが使用しているが、2014年8月頃に再び豊橋に新VPCを設置することを表明した。前述の東日本大震災において日立VPCが壊滅的な被害を受けた事によるリスク分散という効果が期待できる。豊橋VPCも含めた三河湾規制緩和により、日本全国のナンバープレートの封印取り付けが可能な制度によって豊橋VPCから直接納車が可能となる「デリバリーコーナー」が設けられた。

両社の略史
  • 1986年 - メルセデス・ベンツ日本株式会社が設立。(当時はまだクライスラーとの合併前)
  • 1999年 - ダイムラー・クライスラー誕生に合わせ、ダイムラー・クライスラー日本ホールディングス株式会社を設立。Mベンツ日本はクライスラージャパンセールス株式会社と統合、ダイムラー・クライスラー日本株式会社(略称・DCJ)が発足。
  • 2007年 - ダイムラー・クライスラー本社の会社分割を受け、ダイムラー・クライスラー日本ホールディングスがダイムラー日本株式会社に、ダイムラー・クライスラー日本がメルセデス・ベンツ日本株式会社に改名した。
    • この改名により、DCJ社は合併前の旧社名(MBJ)を9年ぶりに復活させることとなった。社長及び所在地は継続され、MBJ社となった現在に至る。
  • 2024年3月 - メルセデス・ベンツ日本株式会社の本社を、東京都品川区から千葉県千葉市美浜区に移転。
  • 2024年4月 - 合同会社に改組し、商号をメルセデス・ベンツ日本合同会社: Mercedes-Benz Japan G.K.)に変更予定[29]
補足

2007年に分割されたクライスラーの日本法人は、MBJの子会社というかたちでクライスラー日本株式会社[注 4]として分離設立された。設立当時の社長は旧DCJクライスラーブランドの責任者であったクリストファー・エリス[注 5]。所在地は東京都港区台場[注 6]。 その後はStellantisジャパン株式会社を設立し、現在の本社は〒152-0003 東京都港区芝5丁目36-7 三田ベルジュビルにある。

不祥事

ダイムラー、フォルクスワーゲンBMWの3社が出資する研究団体「輸送セクターにおける環境と健康についての欧州研究グループ(EUGT)」は、ディーゼルエンジン排気ガス吸引の影響を調べるため、2013年から2014年にかけて健康な25人を対象に、窒素酸化物を含む排気ガスを吸引させる実験をドイツ国内で行なった[30]。また、2014年にはアメリカで、気密室に入れたサル10匹にフォルクスワーゲン車から出る排気ガスを吸引させる実験を行なった[30]

2018年にこうした吸引実験の存在が報道されると非難が殺到し、アンゲラ・メルケル首相は「倫理上正当化のしようがない」と強く批判[30]。同年1月31日、ダイムラーは問題の実験を行なった団体の理事を務めていた職員に停職処分を科したと発表した[31]

日本法人

  • 2021年12月10日、消費者庁はメルセデス・ベンツ日本に対し、2020年6月から2021年8月までの間、GLAクラスGLBクラスなどの3車種でカタログやウェブサイト上において実際にはオプションである装備を「標準装備」と記載するなどの優良誤認を行なったとして景品表示法に基づく措置命令を行なったことを公表した[32]
  • 2024年3月12日、消費者庁はメルセデス・ベンツ日本に対し12億3097万円の課徴金納付命令を出した。景品表示法に基づく課徴金の額としては2016年4月に課徴金制度が導入されて以降史上最高額となっている[33]

注釈

  1. ^ DCJ時代から社長兼CEOを担当していたハンス・テンペルは2010年4月1日付でオーストラリアにある「メルセデス・ベンツ オーストラリア・パシフィック」の社長に就任した。
  2. ^ この頃はダッジブランドのバイパーも輸入していた。(現在は輸入していない)
  3. ^ 一例として、スマートのリアウインドの左下には灰色地「DaimlerChrysler Japan」と書かれたステッカーが貼られていた。
  4. ^ のちフィアット・クライスラー・オートモービルズ発足に伴いFCAジャパン、現在はステランティス発足に伴いStellantisジャパン。
  5. ^ 2009年7月にMBJからの出向社員として七五三木敏幸が新社長に就任。エリスはジープラングラーチェロキー商品開発責任者として就任する為に米国に帰国した。
  6. ^ その後は2013年7月1日にフィアット・クライスラージャパンの設立に伴い、所在地を東京都港区芝に移転し、社長並びにCEOはフィアットからの出向社員としてポンタス・ヘグストロムが就任。七五三木は営業本部長を経験した後にポルシェジャパンの代表取締役社長に就任した。ちなみに現在の本社は、クライスラーのかつての提携先でもあった三菱自動車本社の近くに所在している。

出典

  1. ^ a b c d e f g Daimler Annual Report 2020”. Daimler AG. 2021年2月18日閲覧。
  2. ^ Shareholder Structure”. Daimler AG (2017年9月30日). 2015年9月23日時点のオリジナルよりアーカイブ。2017年10月20日閲覧。Template:Self-published source
  3. ^ Market share for truck manufacturers in EU and EFTA countries in 2016”. European Environment Agency EEA (2018年4月11日). 2020年6月17日閲覧。
  4. ^ ドイツ自動車大手3社、2022年の全世界販売台数は前年比で減少(世界、ドイツ) | ビジネス短信 ―ジェトロの海外ニュース”. ジェトロ. 2023年8月31日閲覧。
  5. ^ メルセデスベンツ、実質利益は28%増 2022年通期決算”. レスポンス(Response.jp) (2023年2月21日). 2023年8月31日閲覧。
  6. ^ 【2022年】世界自動車メーカー販売台数・売上・利益率ランキング | ポジテン”. 2023年8月31日閲覧。
  7. ^ ダイムラー、メルセデスベンツグループに社名変更…電動モビリティを重視”. レスポンス. 2022年2月2日閲覧。
  8. ^ ルノー・日産アライアンスとダイムラーAG、幅広い分野で戦略的協力』(プレスリリース)日産自動車株式会社、2010年4月7日https://newsroom.nissan-global.com/releases/release-595a86c6ee633bd3c723104de4e08e9c-100407-01-j2017年9月17日閲覧 
  9. ^ 日産とメルセデス・ベンツが共同開発を終了した背景事情”. ニュースイッチ. 2022年7月14日閲覧。
  10. ^ メルセデスベンツ『シタン』新型、受注を欧州で開始…2万3024ユーロから”. Response. 2021年9月16日閲覧。
  11. ^ 吉森賢『ドイツ同族大企業』274頁 NTT出版 2015年
  12. ^ Daimler and the Kuwait Investment Authority celebrate the anniversary of their 40-year partnership” (2014年9月18日). 2018年2月25日閲覧。
  13. ^ 中国・吉利、ダイムラー株1割取得 筆頭株主に” (2018年2月24日). 2018年2月24日閲覧。
  14. ^ 中国吉利、ダイムラーの筆頭株主に…全株式の9.69%を取得 Response 2018年2月15日
  15. ^ ダイムラー、組織再編後のトップ人事を発表…ケレニウス氏がメルセデスベンツとダイムラーの両CEOに”. Response. (2019年3月25日). 2021年2月4日閲覧。
  16. ^ 森脇稔 (2019年2月25日). “BMWとダイムラーがモビリティ事業を統合…「NOW」合弁5社を設立”. Response.. 2021年2月4日閲覧。
  17. ^ 森脇稔 (2019年5月23日). “ダイムラーのツェッチェCEO、退職後の愛車はBMWの電動スポーツカー?”. Response.. 2021年2月4日閲覧。
  18. ^ China's BAIC takes 5% stake in Daimler: German carmaker” (2019年7月23日). 2019年7月24日閲覧。
  19. ^ ダイムラー・グループが内燃機関の新規開発を中止。EVに注力へ(訂正)” (2019年9月24日). 2019年10月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年10月14日閲覧。
  20. ^ ダイムラーが企業分割、「メルセデス・ベンツ」に社名変更へ”. ブルームバーグ (2021年2月4日). 2021年2月4日閲覧。
  21. ^ 独ダイムラー、トラック部門スピンオフへ 高級車事業に専念”. ロイター (2021年2月4日). 2021年2月4日閲覧。
  22. ^ 独ダイムラー、トラック部門を分離上場・非連結化”. 日本経済新聞 (2021年2月4日). 2021年2月4日閲覧。
  23. ^ ダイムラートラック上場、高級車との分離が完了”. 日本経済新聞 (2021年12月11日). 2021年12月12日閲覧。
  24. ^ ダイムラーと北京汽車、戦略的提携を強化…出資比率引き上げ”. レスポンス. 2021年12月14日閲覧。
  25. ^ メルセデス、ロシア撤退へ 現地企業に子会社売却(共同通信)”. LINE NEWS. 2022年10月26日閲覧。
  26. ^ 「やはりEVを押し付けるのは…」 完全電動化を延期、メルセデス・ベンツ 2030年代までエンジン車販売へ”. Autocar Japan. 2024年2月26日閲覧。
  27. ^ Shareholder Structure”. Daimler AG. 2012年9月14日閲覧。
  28. ^ a b c d e f g メルセデス・ベンツ日本株式会社 第36期決算公告
  29. ^ 組織・会社名変更のお知らせ』(PDF)(プレスリリース)メルセデス・ベンツ日本株式会社、2024年2月16日https://media.mercedes-benz.jp/download/ac37e80d-6f3b-4b59-9867-1ac5817871d6/0216--fnl.pdf2024年3月16日閲覧 
  30. ^ a b c 人とサルで排ガス吸引実験、独自動車3社に非難集中”. フランス通信社. 2021年10月11日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月15日閲覧。
  31. ^ サル排ガス実験の「壊滅的」な結果、VWが隠蔽か”. フランス通信社. 2021年1月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月15日閲覧。
  32. ^ “消費者庁、メルセデス・ベンツ日本に景品表示法違反で措置命令 カタログやwebサイトの標準装備の表記で”. 日刊自動車新聞 (株式会社日刊自動車新聞社). (2021年12月14日) 
  33. ^ “ベンツの自動運転機能は「標準装備」と記載、実はオプションだった…日本法人に12億円超の課徴金納付命令”. 読売新聞オンライン (株式会社読売新聞東京本社). (2024年3月12日). https://www.yomiuri.co.jp/national/20240312-OYT1T50175/ 2024年3月16日閲覧。 





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