ペラミビル ペラミビルの概要

ペラミビル

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/04 14:27 UTC 版)

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ペラミビル
IUPAC命名法による物質名
識別
CAS番号
229614-55-5
ATCコード none
PubChem CID: 151164
化学的データ
化学式 C15H28N4O4
分子量 328.407 g/mol
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概要

ノイラミニダーゼ阻害薬であり、タミフルリレンザと同じ作用機序であるが[1][2]、酵素の阻害個所が3か所と多いため、より強力なインフルエンザウイルスの増殖抑制効果がある。点滴剤であるため、経口投与が困難な患者にも使用可能である[2][3]

2009年10月に塩野義製薬が厚生労働省に承認申請し[3]2010年1月13日、世界に先駆けて日本で初めて成人用が承認された。承認には通常1年から2年かかるが、新型インフルエンザの流行が考慮されたため、異例のスピード承認となった[4]。初の国産抗インフルエンザ薬とされるが[4][5]、実際に開発したのはアメリカのベンチャー企業であり、塩野義製薬は提携してライセンスを取得した形となっている。日本国内での臨床試験も塩野義製薬が行った[1]。1回の投与時間が約15分の点滴薬であり、1回の投与で治療が完結するが[4][5]、症状が重篤な場合は連日反復投与することができる[6]。薬理作用は容量依存性で、生後数か月の乳児から成人まで幅広く使用することが出来る[6]。主な副作用としては下痢が挙げられる[6]

脚注

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  1. ^ a b c 塩野義製薬 - バイオクリスト社との抗インフルエンザウイルス剤『ペラミビル』に関するライセンス契約締結のお知らせ、2007年3月6日、2009年10月9日閲覧。
  2. ^ a b c 治療薬はタミフル5日分の効果:インフル薬ペラミビル」共同通信 2009年9月14日、同年10月9日閲覧。
  3. ^ a b 「「第3のインフル薬」登場へ 塩野義「ラピアクタ」 厚労省1月承認有力」 『産経新聞』、2009年12月19日付朝刊。
  4. ^ a b c 「国産インフル薬、今月中にも販売 塩野義製薬」 『朝日新聞』 2010年1月14日付朝刊、東京本社発行最終版、30面。
  5. ^ a b 「点滴の治療薬が登場 患者の選択の幅広がる」 『産経新聞』 2010年2月4日付朝刊、東京本社発行12版、20面。
  6. ^ a b c ラピアクタ 添付文書


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