骨格の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 01:21 UTC 版)
特に記さないものは、哺乳類以前の種について述べている。 頭骨 前後に長い大きな側頭窓を持ち、中間に深い稜が形成される(哺乳類では二次的に脳頭蓋が拡大している)。頭頂孔はガレサウルス科の段階で消失。吻部は細く、頬骨弓が張り出している。 後頭顆 ごく初期の種では一個であるが切れ込みが入っている。中期以降の種は一対。 下顎 歯骨が拡大し、筋突起が発達する。哺乳形類以降の種は、歯骨のみとなる。中期以降の種では、二生歯性となる。これは、咀嚼機能が発達し、上下の歯が杵と臼のように働かねばならなくなったためと思われる。 顎関節 初期の種は方形骨と関節骨で形成されているが、チニクォドン科では歯骨と麟状骨が接触して二重関節となる。哺乳形類以降は方形骨と関節骨は顎関節から外れ、ジュラ紀の哺乳類においてそれぞれ砧骨と槌骨へと変化している。 骨性二次口蓋 ペルム紀の種では、中央に溝があるなど不完全。三畳紀以降は左右が完全に癒合。 歯 異歯性がより顕著になり、頬歯に咬頭が発達する。 肩帯 肩甲骨・前烏口骨・烏口骨・上鎖骨・鎖骨・間鎖骨の6種の骨からなる。このうち、肩甲骨と烏口骨が内骨格性肩帯の主要な構成要素となっていく(主竜類の系統では肩甲骨と前烏口骨)。後、哺乳類段階で上鎖骨、獣亜綱に至る段階で前烏口骨、間鎖骨が消失。烏口骨が肩甲骨に癒合している。 脊柱 トリナクソドン段階において、頸椎のうち環椎棘突起が縮小。軸椎との干渉が無くなり頭部の回転が可能になった。また、胸部以外の肋骨が縮小。頸椎、胸椎、腰椎などへの分化の途上にある。腰部の肋骨が縮小したことで、胴をねじることができるようになった。 四肢 初期の種では、爬行あるいは中腰という形態をとる。腰帯に関しては、ガレサウルス類およびユーキノドン類においては、不完全ながらも直立歩行を獲得した。ただし、肩帯は未だ上腕骨が垂直には遠い位置にある。これが垂直になるのは哺乳類段階に入ってからである。
※この「骨格の特徴」の解説は、「キノドン類」の解説の一部です。
「骨格の特徴」を含む「キノドン類」の記事については、「キノドン類」の概要を参照ください。
骨格の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/13 02:45 UTC 版)
頭骨 頭頂孔の周囲に盛り上がりが見られる。側頭窓は拡大し、側頭部の骨の多くは弓状になっている。 吻部 犬歯以外の歯が退化。初期のものを除いては、上顎犬歯以外の歯は消失する。角質の嘴やパッドに置き換わる。二次的に犬歯か縮小、代わりに顎骨が牙状に突出したプラケリアスの例もある。 顎関節 大きく前後にスライドさせることが可能な構造になっている。「ワイヤー・カッター」と称されるこの構造で、植物を効率よく裁断することができたとされる。 二次口蓋 エオディキノドンの段階で発達が見られる。 こうした特徴により、ディキノドン類の噛む力は非常に強力だったとされている。 四肢や全体の骨格の研究から、ディキノドン類は比較的活動的な生物だったとされているが、それはあくまでもディキノドン類が登場したばかりのペルム紀中期に限っての話で、時代が進むにつれ、ディキノドン類は周囲の陸棲捕食動物よりも相対的な足の速さは劣っていった。ただし最末期のディキノドン類は多くが巨大だったため、わざわざ逃げ足の速さに頼らずとも済んだ可能性がある。仙椎は7個以上で、仙椎の変化が大型化に関係していた。
※この「骨格の特徴」の解説は、「ディキノドン類」の解説の一部です。
「骨格の特徴」を含む「ディキノドン類」の記事については、「ディキノドン類」の概要を参照ください。
骨格の特徴
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/13 04:37 UTC 版)
成長点 長骨は中心部分ではなく両端の骨端軟骨部分で成長し、成長中の若い個体では、それらが軟骨でつながっている(爬虫類では、骨は中心部分からしか成長しない)。 下顎 1つの歯骨だけでできている(爬虫類は下顎が複数の骨からなる)。 鱗状骨 頭骨と下顎は、側頭鱗(鱗状骨)と歯骨によって関節している(爬虫類の顎関節は、方形骨と関節骨からなる)。 耳小骨 鐙骨・砧骨・槌骨という3個の連続した耳小骨が、鼓膜の振動を内耳に伝える(爬虫類や鳥類の耳小骨は、鐙骨のみ。哺乳類のみがもつ砧骨と槌骨は、爬虫類の方形骨・関節骨がそれぞれ変化したものである)。こうした変化は獣弓類(とりわけキノドン類)において段階的に進化が進んでいた。 二次口蓋 口蓋と鼻道の間に二次口蓋と呼ばれる板状の骨があり、口と鼻道の間が完全に仕切られている(爬虫類ではこの分離が不完全)。 頭骨の鼻穴 1つ(爬虫類では1対)。 後頭顆 頭蓋の後頭部にある大後頭孔の左右に、頭骨と第一頸椎を関節させる後頭顆を1対もつ(爬虫類や鳥類は、大後頭孔の下に1個の後頭顆をもつ)。 頚椎 7個。ただし、クジラ目では癒合・分離によって数が変異し、ジュゴン目では6個、アリクイ目では6・9・10個となる。 肋骨 首の部分の肋骨は、すべて頚椎に癒合している。胸椎にはゆるく関節し、体を前後左右に曲げるだけでなく、ねじることもできる。また、腹の部分には肋骨がない(体をねじれることと、腹部の肋骨を欠くことにより、メスは寝そべって子どもに授乳することができる)。 肩甲骨 脊柱とは関節しておらず(このために前肢の自由な動作が可能となる)、外側の面に肩甲棘とよばれるはっきりした隆起線が前後に走る(爬虫類の肩甲骨には肩甲棘がない)。 指 骨の数は親指が2個、その他の指は3個が基本(爬虫類はこれより多い)。 寛骨 腸骨・坐骨・恥骨の3つが癒合し、1つの寛骨になっている。ただしクジラ類は寛骨が消失(爬虫類は3つの骨が分離している)。
※この「骨格の特徴」の解説は、「哺乳類」の解説の一部です。
「骨格の特徴」を含む「哺乳類」の記事については、「哺乳類」の概要を参照ください。
- 骨格の特徴のページへのリンク